狂愛【ピストル】

 足を手錠で繋がれた彼は震えている。

「苦しまずに死ねるわ。私も後を追うから」

「殺さないでくれ」

 彼の懇願に私は持っていたピストルを彼に渡す。

「私が先でいいよ」

 彼は首を振るばかり。

「そんなに私と生きたいの? じゃあ地下室ここで飼ってあげる」


 私が部屋を出たあと銃声が鳴る。

 また私から逃げるのね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る