七夕

「今夜は七夕なのに雨ね。織姫と彦星が逢えないわ」

 その話に私はニンマリする。

 しばらくして姿を見せたのは憧れの彼。

 彼は雨でグランド練習ができない時にこのスポーツクラブにやってくる。

「笹井さん。お久しぶりです」

「あぁ。また会いましたね」

 このチャンス逃せない。

 年に一度でも織姫に譲れない。


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