負ける戦いをするつもりはない

姫と似ているからって俺が身代わり? 残念国家に嫁いで戦争に巻き込まれた翼族の愛と戦い〜弱小国家フレーヴァング王国戦記〜

/作者 雨 杜和orアメたぬき

第2部 弱小国家フレーヴァング王国戦記

第3章 ヴィトセルク王

負ける戦いをするつもりはない


https://kakuyomu.jp/works/16816452220315287250/episodes/16816927859310005081



 森から続々とあらわれる多くの兵。

⇒「続々と」は相次いで出てくることを表しますので「多くの」は不適切です。

 量が多いのであれば「森から続々とあらわれるおびただしい数の兵。」としたほうが、あふれ出る水のように人数が桁違いだとわかります。

 ここまで多いわけではないのであれば「森から続々とあらわれる兵の数々。」としたほうが係り受けがよくなります。

 原文を極力変えないのであれば「森から続々とあらわれる数多の兵。」ですね。



 フレーヴァング城はウルザブ川に囲まれた自然の要塞であり、高い壁が城下町と城を守っているが、しかし、これは……。

⇒通常は「天然の要害」または転じて「天然の要塞」ですね。



 若いヴィトセルクは、こうした慣例に苛立ちを感じる。

⇒一般的には「苛立ちを覚える」ですね。



そのひとつ、まず、少数で敵陣地に忍び、大型兵器や食料をできうる限りの損害を与える。

⇒「大型兵器や食糧へできうる限りの損害を与える。」ですね。



大軍を迎え撃つにはどうするかという講和を覚えておいでか。

⇒「講話」ですね。



 到着したばかりの大軍は背後の木を切り開き、そこに簡易的な陣地を築いている。

⇒「背後の木を切り開き」だと、とんでもなく大きな「一本の木」という印象を受けます。ここは「林」か「森」ではないでしょうか。



 カーン、カーン、カーンという材木を切る音がこちらまで、不気味に響いてくる。

⇒「材木」は「材料になる加工された木」のことなので、それが立っているとは考えづらいですね。「カーン、カーン、カーンとあちこちで木を切る音が」のように書くと鳴り止まないかなと感じさせますね。



 その背後をセルファーが続く。衛兵が後につづく。

⇒「続く」が二回出てくるのは意図的でしょうか。あまりよい表現とはいえません。

 「その背後をセルファーが続く。衛兵が後に従った。」かなと思います。「従う。」と現在形でもよいでしょう。



さもなければ、一両日には城廓内の人間はすべて皆殺しよ。

⇒「すべて」「皆」は同じ意味合いですよね。これをわざとやっているのか、気づかず使ったのかで評価が分かれます。気づかなかったらどちらかに改めてください。

 まずわざとやっていたら、「すべて」に傍点を打ってください。読み手に「これは意図的ですよ」と知らせないと、「馬から落馬」だと思われます。

⇒さもなければ、一両日には城廓内の人間は皆殺しよ。



 彼らは国を裏切り、投降する者たちを促している。

⇒読点を打つ位置が違います。「彼らは、国を裏切り、投降する者たちを促している。」

 こうしないと、「彼らは国を裏切り」で確定してしまうので、シルフィン軍が国を裏切ったような印象を受けます。



 その夜は雲が空をおおい乾燥していた。

⇒気象学として。「空を雲が覆っている」ということはその高さには水けがあることになります。つまり乾いているとは言い難い。

 で、雲が空を覆いつつ空気を乾燥させるには「大風」が必要です。

 風が強いと湿気を運び去ってしまうので、空気が乾燥します。

 しかも風が強くて乾燥していると、火計が威力を発揮します。

 カタパルトに火を点けるには揮発油などがなければ難しいでしょうが、食糧を焼く、陣地を焼く、人を焼く、補給路を焼く、などならじゅうぶん効果を発揮します。




※曹操が袁紹軍の烏巣を焼いたとき。烏巣は黄河のほとりにある食糧集積所でしたが、風の強い乾いた状況を活かしています。

 ここも火計を使うからには、風の強い乾いた状況である必要があります。

 その場合、空を雲が覆っていると風がないように見えます。

 なので「上空の雲が高速で一方向へ動いている。」のような説明があると、読み手も「これは風が強いんだな」と思ってくれます。

 単に「空を雲が覆っている」だと湿気はあるのでは? と思われるので、ここでは「風が強い」という情報を伝えるために「上空の雲が一方向へ運ばれている」ような描写があると、「なるほど、これは火計が効きそうだ」と読み手も感じてくれますよ。



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