間違っていない

小さな空き缶に宝箱

シールにカードに人形を

思い出せない思い出詰めて

そっと奥においといたのに


いつのまにかなくなった


すてたと言われて目を見開いて


なぜ


と口に出せなかった


すてたと言ったその目が怖い


その人にとっては大切じゃなかったと


思い知らされたから


人はとっても怖くなる

人はとっても恐ろしい


拾えるものもあったとおもう


ゆえるはずがなく


黙る


もう空き缶に何もいれない

詰めたい思い出一つもない

諦めたのかと馬鹿にして

それでもいいと頷いた


大切にしていると捨てられる

なら


大切にしなければいい


ゴミの日ペットボールの日燃えないゴミの日

なんでもいいから袋に詰めてバイバイしてさ


そしたら、なあんにもなくなっちゃった

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る