第3話『急報! ドラゴンさんが村に来るってよ』
「コンコン」とドアの向こうからノックがしたのだ。
「なに? どうしたの?」
レティシアは、それに反応してドア越しで声をかけた。
「失礼しますゥ! 緊急事態ですゥ! 入ってもよろしいですかァ?」
声の主は、まだあどけない少女騎士のようだ。
とは言え、現場責任者のレティシアも、聞けばまだ十五歳だというから、この異世界ステージの設定では珍しくないかもしれない。
そんな事をゴールドは思いつつ、一連の流れを観察していく。
「入りなさい」
間髪入れずにレティシアは、そう返した。
「失礼しますゥ! 大変です姫様ァ! 先駆けからの報告により、ドラゴンがこちらに向かっているとの事ですゥ!」
少女騎士の報告を聞いて目を見開いたレティシア。
シニヨンにした、お団子ツインテールの金髪の美しいメイド姫騎士である彼女だが、心労なのか少々美しい顔にも疲れが滲んでいるようである。
「……そう。わかったわ。ボクも準備するから騎士団の皆も迎撃態勢を整えつつ村人を避難させてね」
「分かりましたァ! 失礼しますゥ!」
少女騎士は、直ぐに返答しながら慌ただしく退室していった。
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