3-7(水)友也は私のボーイフレンドデース!
「まさか、長澤さんのお兄さんがリンダさんとそんな関係だったなんて!?」
「は、裸のお付き合い!?」
「どう言う事なの長澤さん!」
リンダの爆弾発言でクラス中が大騒ぎになっている。
私は慌てて取繕うように言う。
「あれはその、リンダが間違えてお風呂に入ったらお兄ちゃんが先に入っていて‥‥‥」
「0H-! でも由紀恵も一緒に入ってるデース!」
ざわっ!
おいこら待てリンダ!
この状況下で何言ってるのよ!!
慌てる私。
しかしリンダはにこにこしながら言い放つ。
途端に女子たちの黄色い声と興味本位の眼差し。
そしてなぜか男子は血の涙を流している?
「な、長澤さん、ネコミミメイドの上妹キャラでお兄ちゃん属性‥‥‥ そ、そして一緒にお風呂に入る仲だなんて!?」
「ねえ、これってエロゲ!? エロゲなのっ!?」
「ああっ! 長澤さんが禁断の愛だなんてっ! もうしちゃったの!?」
こらこらこらっ!
お前ら何盛ってんのよ!?
お兄ちゃんは赤を通り越して青くなって首を横にふるふると振っている。
「違うわよ! 昔の話よ!! リンダもリンダでなんて事言うのよ!! 私とお兄ちゃんはプラトニックな関係なのよ!?」
キャーっ!!
しかしそれでも黄色声が上がる。
「なになに、長澤さん本当にお兄さん好きだったんだ!?」
「マジ妹キャラキターっ!」
「プラトニックって‥‥‥ ちょっとその辺をもっと詳しく‥‥‥」
あああぁっ、何を言っても収拾がつかなくなってきた!
私もだんだんと詰め寄られ額に汗をかき始める。
お兄ちゃんなんかもうすでに男子生徒に囲まれ「せんぱぁ~ぃ」とか「良いご身分でぇ~」とか「ネコミミ妹メイドとか何リア充してんですぅ~」とか言われて取り囲まれている。
どうすんのよこれぇっ!!
ばんっ!
教室がパニック寸前の所リンダがいきなり机をたたく。
「みんな落ち着くデース! 友也は私の彼氏デース! そして由紀恵も私の可愛い妹で愛人デース!!」
どよっ!
爆弾発言どころか核爆弾発言。
「え~、由紀恵ちゃんいつの間にリンダちゃんの愛人になったの~? ずる~い、私も由紀恵ちゃん欲しかったのにぃ~」
「お、おい、友也聞いてないぞ!? お前いつの間にリンダちゃんとそんな関係に!?」
紫乃も下僕その一も驚きに声を上げる。
勿論クラスの人たちも。
だがそこへ更に追い打ちをかけるリンダ!
「だから二人はもう私の家族デース!」
『!?』
その最後の一言にクラス全員が背景を真っ暗にして稲妻を落とす。
カッ!
ドンガラガッシャーーーーんッ!!
「本当にいたんだリア充キャラ‥‥‥」
「ネコミミ妹メイドお兄ちゃんっ子‥‥‥」
「金髪爆乳娘まで‥‥‥」
「由紀恵ちゃん、遠くに行っちゃ嫌だよぉ~」
「友也、お前俺の親友じゃ無かったのか!?」
「長澤さんとリンダちゃんってもう大人の階段上っちゃったんだ‥‥‥」
「勝っていたのは胸だけだったわね‥‥‥」
「お兄さんステキな人だったのに、もう汚れていたんですね‥‥‥」
「ああっ! 密かに長澤さんのファンクラブ立ち上げていたというのにぃっ!」
「あの貧乳がもう他の男に汚されていたのかぁ!!」
おいこらちょっとマテ、最後のは何だ!?
貧乳で悪かったわねっ!!
心の中で思い切り突っ込みを入れていたけど今はそれどころじゃない。
まるでゾンビのようにゆらぁ~っとこちらに向かってくるみんな。
これってマジどうすんのよぉっ!?
がらっ!
「話は聞かせてもらったわ! ここは私に任せなさい!!」
「あ、あなたたちはっ!?」
いきなり入ってきたその人物たちに私は驚きの声を上げるのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます