第52回 どう、どう、どう、たん、きょ~~~ひ
卑弥呼が、いきなりイライラし始めて、俺は内心びくびくしているが、浜水は全く気が付いていない。
DMで連絡をとることも考えたが、何処でイライラさせたのかが分からない。
クッソと言いながら、俺は頭を抱えていた。
「我も、林の法則好きなんだよね。好きなキャラだれなん?」
卑弥呼は一見ニコニコしているように見えているが、俺から見れば火山噴火の一歩手前である。
好きなキャラ誰?がポイントだと思い、
今までの卑弥呼との付き合いを必死に思い出し、そのポイントに関する記憶を結び付けようとした。
俺の脳みそは熱暴走を引き起こしており、神経回路が焼かれて、脳みそが壊れそうな状態である。
一番最初の首絞めのことを思い出した。
たしか、あの時は同じ押しであるアリスたんとコラボしていて、首絞めされた。
そのときのある言葉を思い出してしまった。
同担拒否
DMで伝える時間はなかったため、俺は瞬時にある行動をとった。
「どう、どう、どう、たん、きょ~~~ひ」
俺は、せき込むように同担拒否と浜水に伝えた。
直接言ったら、卑弥呼のことだから、おかしなことになるため、あえてこの方法をとったわけなんだが。
卑弥呼にバレていないか内心ドキドキしている。
「すいません。咳が出ました。」
卑弥呼は妙な所が鋭いからばれるのではないかと心臓をバクバクさせながら、謝った。
「豆君、面白い咳するね。いいよ。生理現象だから。」
コメント
:同担拒否?
:卑弥呼様って、同担拒否だったよね
:豆のくしゃみも面白いな
:同担拒否?
ちょっ、コメント欄。
そのワードは絶対に出すな。俺のたくらみが気付かれる。
コメント欄から目をそらさせないと。
俺は、卑弥呼の目をコメント欄からそらすことしか考えておらず、頭が真っ白になっている。
「卑弥呼様のかわいいくしゃみも聞いてみたいな。」
俺は、なんでもいいから質問して、コメント欄への注意をそらした。
「えっ、我のくしゃみ聞きたいの?」
卑弥呼様はすこし照れており、もじもじし始めた。
卑弥呼さん~~照れないで。どこで照れたか分からないんだけど。
これは、違った意味でやばいぞ。
浜水さんの事が見れない。一回コメント欄を見て落ち着くか。
コメント
:初々しいカップルで、昔の妻を思い出します$1万
:くしゃみで赤くなるなんて、若いですね。$1万
:いつものてぇてぇに戻ってうれしいです。
:旦那さんは、エドワードさんしかいないです。
ひみ民~~。逆杞憂しないで~~。
本当に、俺の命が危ないから~
浜水から殺意がにじみ出ており、無言でDMを送ってきた。
★浜水のDM
おい、なんでいちゃいちゃしているの!?
ふざくんなよ。ごみカスが!!!
マジで命ないからな。
どうやら、浜水は同担拒否というメッセージを受け取っていないみたいだ。
浜水をせっかく助けたのに、こんな理不尽なDMを送るのはやめてください。
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