第38話 宅飲み7

「へー、あのあざとい最上神様から返事来たんだ。思ってたより早いね。メールだとどんな感じなんだろ?あたしも見ていい?」


「おっけー、やましい事なんかないしね!」


レイちゃんをあざといと言いましたが、今のニアも十分あざといと思うよ。

酔いのせいなのかご褒美なのかわからんが、今日の攻略動画を見てから変態への警戒心が薄いんです。

今は楽なのか俺の肩に頭を乗せて端末覗きこんでる状態。


なんか付き合ってる彼女に携帯チェックされてるみたい。

安心してね、ニアたん。

浮気なんかしてないよ、だからチェックし終わったらラブラブチュッチュッしようね。


…シン兄さん、もう帰らないかな…。


「どれどれ?…思ってたより普通じゃん。体に気をつけて、無駄遣いしちゃ駄目だよとかちょっと母親っぽいメールだけど。…ん?まだ下に続きある?…P.S.早く僕もコウに会いたいよ~(>.<)頑張って早く上に来てね♪コウがい~っぱい頑張ったら、僕がい~っぱいご褒美をあげるからね(*^3(^o^)♪僕の顔を忘れないように、ちょっと恥ずかしいけど写真送ったよ♪後でコウの写真も送ってね♪それじゃまたね♪(/ω\*)…と、ふーん。何、この写真、あざと。胸強調しすぎじゃね?いい歳こいてよくやるよ」


やましい事がございました。

ああっ、ニアたんが俺から離れていく。

見るからに不機嫌になっちゃったよ。


…シン兄さん、早くトイレから帰ってこないかな…。

ちょっとジェラ心感じてるっぽいのはグッとくるけど、なんか気まずいじゃんよ。


なんつーか、メール内容はまだしも送られてきた写真がやましいね。

ロリ女神様のきゃわわなご尊顔に+して、先端がギリ見えないくらいに服を指でずらしたパイパイが写っている。

パイパイがデカパイなせいでもう服がガバァて感じよ。


ニアからの好感度が下がったっぽいけど、これでエロ漫画屋に急ぐ必要がなくなったね。


「たっだいまー!!シン兄さんのお戻りだぜー!ワリィ!ストロング砲が標的ミスって敗戦処理してたら遅くなっちった!!ん~?どしたどした!イチャイチャは終わったんか~!?」


おかえり、もはや初期のキャラが原型をとどめていないストロング兄さん。

今は壊れたあなたでも頼もしいよ。

場の雰囲気を変えておくんなまし。


「おかえりシン兄さん!そんなイチャイチャなんてしてないですよ~!あ、冷えたストロング持ってきましょうか!?」


「いんや、あるからいい」


既に両手にストロングを装備してやがったよ。

よく中毒で倒れないねこの人。


「シンさん、聞いてよ。コイツあたしという契約した女神がいるのに、レイ様とイチャイチャしてるんすよ」


おっふ、ニアの先制攻撃。

シン兄さんまでニア側に行ったらとても面倒なんだけど。


「ん~?なんだコウ?お前ショタもいけんのか?とんだ変態野郎だな!ダハハハ!!」


ん?シン兄さんってまさかロリ女神様のショタモードしか知らないの?


「シンさん、あのあざとい最上神様はショタにもロリにもなれるんですよ。コイツ、写真持ってるし見ればわかるんで。昨日はキスされたりおっぱい押し付けられたりで、勃起してたんすよコイツ。あ~、なんか今思うとムカつくな」


俺はニアの口から出た勃起という言葉と、昨日のレイちゃんサービスを思い出すとムラつくな。


「どれ、シン兄さんに見せてみんしゃい!俺はロリにはうるさいぞぉ~!!」


端末にレイちゃんのおかず写真を出し、ストロングロリコンに見せる。


「どうすか?俺は大好物なんですけど」


「………………」


ストロングロリコン、無言でロリ写真を鑑定中。

とりあえず再起動を待つか。


「何が大好物だ、この変態。おっぱい星人、そんなだとあたしの彼…しぃえっ!?ヒッ!?」


「どしたんニア?今さらシン兄さん見てビビっ…はうわ!!」


なんという事だ、いつの間にか両手どころか股間にまでロングなストロングを装備してやがる。


俺が手に持ってシン兄さんに見せていた端末を消す。

なんか俺の大事なおかず写真が汚された気がして嫌だからね。


「…なぁ、レイ様って処女だと思うか?」


「うわぁ…」


何言ってんだこのストロリ、ニアもドン引きしてんぞ。


「確信はできないですけど俺の見立てでは処女ですね!恥ずかしそうにサービスしてくれる姿にビビンと感じました!ニアはどう思う?同じ処女同士、何か感じるものなかった?」


「お前死ねよ」


辛辣ぅ!そして一握りの快感!

ご褒美ありがとうございます!


「…そうか、レイ様もアヤネさんも処女。そんな二人と、キスしたりペッティングしたりイチャイチャしたりか…」


おや、顔が五割増しくらいで怖いよシン兄さん。

上からも下からも威圧感を感じるのですが?

あちゃー、俺またなんかしちゃいました?


「ウ、ウオオオオオオオォォ!!!」


『ひいっ!?』


急に膝をついて雄叫びをあげるストロリ。

何かあってはいけないとニアを守る為に抱きつく。


やましい考えはありませんよ?

ニアもビビったのか抱き返してくれてるし。

マジ役得、ビンビン丸もニアを守ろうとヤル気マンマンだ。

勃起した男二人と怯える可憐な美少女、これは守ってあげなくては!

誰からよ?


雄叫びを終え、床に崩れ落ちるストロリ。


「う、うぅ…うらやましいっ…!!お、俺も処女のきゃわわなロリとっ!エロい事がっ、したいっ…!!」


ロリコンの心の叫びが聞こえる。

どうやら何かが起こる事はなさそうだ。

ニアも大丈夫だと感じたんだろう、突き放された。

悲しいね。


とりあえずこのままシン兄さんを放置するのはどうかと思うし、解決法を思いついたので声をかけてみよう。

今後もこんな感じだと面倒臭そうだしね。


解決法はこれ、女に飢えてるなら女を与えればいいじゃない的な感じ。

良さそうな女性がシン兄さんにはいるわけだし。

鏡餅は除く。


「シン兄さんのロリを愛する気持ちは痛いほどわかりました。でも、悲しい事にシン兄さんとロリじゃサイズが合いません。ヒギィ!とか、メコォッ!とかなっちゃいます。ここはア…」


「バカタレっ!バカタレっ!!それがいいんだろうが!」


あ、思っていたより変態レベルが高いぞこの人。

ニアが恐れたのか俺の背中に抱きついてきたし。

いいぞ、もっとやれ。


「じゃあ、ほら!やっぱりヒギィは女性に負担かかると思うんで、最初はシン兄さんとピッタリな女性とスタートしてさ!神は肉体年齢をいじれるんだし、徐々に慣らしていけばいいじゃないすか!アリスさんとかどうなんです?どう見てもシン兄さんに惚れてますしピッタリじゃないですか!?」


ロリ化したとして、筋肉部分がどうなるかは知らんけどな。


「…アリス、アリスなぁ…。ハァ~…」


ため息を吐き、黙りこむシン兄さん。


「ねぇ、アリスって武器屋の筋肉お姉さんの事?」


耳元でひそひそ話すニアたん。

ゾクゾクする、ビンビン丸がさらに硬質化。


「そうそう、見た感じお似合いじゃない?」


「そだね、お似合いかも」


ほら、ニアからもお似合いだってさ。

いざという時に、シン兄さんのちん肉が頑張れるかどうかだけが不安だけど。


「アリスは…嫌だ。あいつの気持ちは知ってるし、俺も昔は好きだったけどな。でもあいつ、処女じゃないし」


あ、これ色々と面倒なやつだ。

まぁこのまま適当に流してもいいけど半端に話聞くのも気持ち悪いし、ちょっと聞いてみるか。


「あー…昔寝取られたとかです?」


「そうだ…若い頃、あいつはイケメンがリーダーのハーレムパーティーに入ってたんだ。そのイケメンが俺と会う度に、アリスとのプレイ内容を話してくるんだよ。俺のアリスへの恋心はそこで死んだ」


起き上がり、端末操作して見せてくるシン兄さん。


「ありし日のアリスだ…。滅茶苦茶かわいいだろ?」


ニアと一緒に端末の写真を見る。

そこにはワンダーランドにいそうな、滅茶苦茶かわいい金髪のロリがいた。

これはとても良いロリだ。


「…今の武器屋のお姉さんと同一人物とは思えない。何であんなゴツくなったのさ、シンさん知ってるの?」


それな、大量のガンマ線でも浴びたの?


「知らん。あの当時はアリスと話しもしなかったし、今も昔の事はなんとなくお互いに話すのは避けているしな。ハーレムパーティーから抜けて、武器屋を継いでからあんな感じだ。何故か俺にグイグイくるようになったのもその頃だ」


「ふーん。ハーレムパーティーねぇ…。あのさ、シンさんはアリスさんが処女なら付き合う?」


どしたのニア?

あのグイグイセックスアピールしてくる感じと昔の可愛さからいって、アリスさんが処女の可能性はかなり薄いと思うけど。

処女のカンがなにか感じたん?


「…付き合うと思う」


「そっか、じゃああたしがそれとなーく聞いてみるから待ってて。なんか怪しみ。アリスさんがいたハーレムパーティーのリーダーって、ダンて名前だったり?」


「…そうだ。知っているのか?」


「うーん、ちょっとだけ。あ、変な関係じゃないから。あんなのに触られたくもないし。ちょっと絡まれたみたいな」


良かった、ヤリチンに手ごめにされてなくて。

この娘チョロイン属性も持ち合わせてるっぽいからな。


「それじゃ、後でそれとなく聞いてみるんで。しばしお待ち。それと今日はもう十分楽しんだし、明日の為にそろそろ終わりません?もう日付変わるよ」


うむ、今日はもう十分だろ。

ニアもシン兄さんと少し打ち解けたのか、微妙にタメ口になったし。

色々と収穫のある飲み会だった。


「あ、ああ。了解した!頼んだぞ、アヤネさん!じゃあ今日はこれで終わろう!」


この後サクッと片付けを済ませ、二人は帰って行った。


そして寝る前に素敵な写真を見つつ、女神の柔らかな感触と匂いを思いだしての一発。

寝ながらスタイルのご無沙汰砲は予想以上の出力を発揮し、枕に付着してしまった。

洗濯するには遅いしそのまま色々な場所をティッシュで拭いた後、イカの臭いに包まれながら眠りに落ちた。











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