自主企画イベント参加作品『「実際に見た夢」を元ネタにした小説』主催者・名取さま
過去に見た夢
※自主企画イベント参加用に書いた昔見た夢を含んだ作品です【 】の中が、見た夢で一番覚えている夢です。ちなみに、少し前までは映画みたいなストーリーが、しっかりした夢を観て、睡眠中に丸々映画一本得した気分になった時もありました。
「夢の世界の住人?」
ファミリーレストランでオレは、そう名乗った黒い羊を訝る目で見た。
夢羊『ブラック・サン』と名乗った、その人語を解する生物は、オレが注文した、オムライスを美味そうに食べる。
口の周囲をケチャプだらけにした、ブラック・サンがオレに言った。
「なんでも好きな夢を見せてやる……言ってみろ、この時期は『夢羊の贖罪期間』だから」
「夢羊の贖罪期間?」
「人間のために、望みを叶えた夢を見せる一定期間だ……ナイトメア羊の罪がリセットされる、さあおまえの見たい夢を言え」
「オレが見たい夢か、そうだな……じゃあ」
オレは、見たい夢を黒い羊に告げた。
その世の夢……オレは自分が夢を見ていると自覚した【自分の部屋のベットで眠っている夢】夢の中で寝ている夢を見ているのも変な気分だった。
(なんか、部屋の雰囲気がボヤけているな……夢か、起きるか)
オレは【一度夢から目覚めて、試しに自分の頬にパンチした……痛くない】
「なんだ、まだ夢の中か」
何回も夢の中のベットで、目覚めては夢から抜け出ていないと確認する。
(どうせ、夢なら楽しむか)
夢の場面は一転してジャングルへと変わった。
「さすが、夢だな」
密林を掻き分けて進むオレたち探検隊の前に、水溜まりのような小さな沼が現れ【そこに無数のヘビが蠢いていた、色とりどりのヘビ……黒ヘビ、茶ヘビ、赤ヘビ、青ヘビ、オレンジヘビ。特にオレは怖さも気味悪さも感じなかった】
「金とか白のヘビはいないな……残念」
【オレはヘビ沼からヘビたちをすくい上げて】から元の沼にもどして、先へと進む。
ジャングルの中にケダモノの咆哮が聞こえ、そいつが現れた。
【立ちはだかる巨大ザル、キングコングがオレを威嚇するように胸を連打する】
夢の目的としていた、キングコングの出現にオレの心はワクワクする。
【空中に武空術で浮かんだオレは、眼下のキングコングめがけて、某アニメキャラのように両手からエネルギー弾を連射する】
「ギャリ○ク砲! おりゃおりゃおりゃ!」
【倒れたキングコングの胸板に尻座りしたオレの拳が、キングコングのぶ厚い胸板に炸裂する】
「おら、おら、おら、おら、おら、おらぁ!」
オレの拳連打を受けて、ジャングルの大ザルは倒された。
キングコングの上で立ち上がったオレは、高らかと拳を掲げ。
「天上天下唯我独尊! わが人生に一片の悔いなし!」
と、爽快な気分を継続したまま目が覚めた。
「いい目覚めだ、最高!」
それは、オレにとってキングコングを素手で倒したという輝かしい栄冠だった。
~おわり~
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