第33話 汚れなき女性自身(改)

(これまでのあらすじ……)


愛するおばさんとの辛い別れを経た少年は中学生活の中で思いを募らせた少女と同じ道を歩み始めますが、高校3年の春、愛する少女は遠く異郷の土地で不慮の事故死を迎えました。その前後、少女の死に責任を感じるその少年の前に1人の少女が現れます。少年もまた次第に少女にひかれつつある自分に気づかされますが、かつての最愛の女性の死を引きずる少年はその葛藤に苦しみ始めます。少女との別れを決意した少年は少女を訪れます。対する少女もまたひとつの決意を秘めて、少年の引きずる過去を断ち切るために身体を投げ出したのです。そこで少年はようやく気づきました。愛する理恵子はずっと少年を見守っていたのです。それが分かった時、少年は理恵子に対する思いも含め、少年のために身をなげうった朱美に対して心からの愛を捧げようと思うに至りました。


**********


 少年の目の前に、可愛い若草が現れてきました。まだ、生え揃わない薄く短い若草です。若草についた少女の汗の雫が、雨上がりの若草に付いた芝露のように、美しく光り輝いています。


(きれいだ……こんなにも、汗の露がきれいだなんて……。)


 少年は少女の太股を優しく開きます。少年の手が少女の柔らかくしなやかな太股に掛かり、まだまだ敏感な少女の身体はビクビクッとしました。しかし、少女はまだ放心状態で意識は混濁し、自分が何をされているかを分かっていません。


(はぁ、はぁ、はぁ……、んんっ……、はぁ、はぁ、あぁん……。)


 初めて見る女性自身、少年は理恵子のものも見たことがありません。レミねぇのオナニーでもスリップの裾がゆらゆらして、まったく見えませんでした。そういう意味では、少年は、進んだ友人に比べれば、まだまだ奥手のチェリーボーイでした。


 しかし、今、少年は初めて神秘のベールをめくり、その秘密の園を直視したのです。元々、少年がランジェリーフェチになったのも、この神秘的に隠されたものを覆い隠すものとして、少年の性的興奮を刺激したためでした。


 つまり、少年にとってのフェチの本尊こそがそれなのです。言うなれば、御神体のある御簾や伽藍をありがたがる信者のようなものでした。そんな勘違い信者の前に、遂に御神体が降臨したのです。


(これが……女の子なんだ……。レミねぇも、理恵子も、……そして、朱美も。……これが……、これが女の子……。)


 少年は、初めて見る女性の本体をじっくりと眺めていました。そして、その神秘的に流れるような襞の重なりを、心から美しいと思いました。神が自然界に創り給うた造形物の中で、最高に美しい造形美、それこそがこれに違いない、少年はまさしくそう思いました。


 両側の柔らかい肉体がふっくらぷっくりとしている間に、縦に肉襞の筋が見えています。そして、その縦筋の上に、襞がまた大きい中に、赤貝を開いた刺身の真ん中の部分に似た、突起状のようなものが見えます。


 しかもその全体がまるで失禁でもしたかのようにびしょびしょになって、めくりあげたスリップの裾に付いた粘液が糸を引いてつながっていて、更なる美しい光沢を放っているのです。


 そして、光沢のある濡れた肉はテラテラと赤く塗れそぼちながら、不思議な香りを放出しているように少年には感じられました。


(なんだろう? この真ん中の筋のような襞のような、人間の臓器の一部か、薄い舌のようなものが、そのまま見えているような……でも、不思議にとても綺麗だ……。)


 甘い少女の匂いとは違う、鼻にツンとするような、何か衝動的に身体を不思議にウズウズさせるような匂いがしたような気がしました。それがフェロモンというものなのか、少年には分かりません。ですが、少年は、それに誘われるかのように、無意識に、少女のその縦に筋を描いている肉襞に、舌を這わせました。


(にゅちゃ……ぴちゃ……ぴちゃ……くちょ……。)


「あっ、ああん! 慎一くん、だめ……そんなとこ……いやっ……はぁあん! ……あん! あん! ……あぁぁん。 」


 既に身体全体が敏感になっていた少女は声をあげると共に、無意識に脚を閉じようと抵抗します。でも、思うように力が入らない上に、少年の頭の存在がそれを妨げます。少年の舌先が、少女の襞に沿って上下し、上の先端の突起物をレロレロと執拗に舐め回します。


(そんな、汚いよ、おしっこするところなのに……そんなとこ舐めたら、だめだよ、慎一くん……それなのに……それなのに……どうして、体中が感じちゃっている……わたし、どうしちゃったの……。)


 元々、自分から少年を誘ったような経緯ではありましたが、少女はそれを忘れてしまったかのように、処女としての未知への恐怖と快感に揺れ動いてしまっていす。それに、汚いと言いながら、先に自分が少年の排泄器官を愛撫していたことを忘れています。


 しかし、官能に襲われた少女の身体に、その矛盾を説いても始まりません。今、少女は理屈抜きの快感の波に溺れているのです。


(……じゅるる……にちゃ……ぬちゃ……にちょ……。)


「あん! ……慎一くん……だ、だめ……あ、あん! 」


 少女はたまらず、両手で少年の頭をつかみます。感極まり耐えられぬかのように、少年の髪の毛をかきむしります。


 一方の少年は、両手を添えて少女の柔らかい内側の肉を外に押し広げ、その女性自身を広げます。まだ、ほとんど使われたこともないその場所は、幼い筋状の肉襞を見せていましたが、少年の指により広げられ、内側の小陰唇があらわになりました。


(あぁぁ……きれいだ……。)


 少年は、その肉襞の上にある小さい突起物に対して、舌をレロレロとせわしなく上下に動かします。月経の血の鉄分のような味わいとともに、苦みとも塩みともつかない奇妙な味わいがしますが、不思議に少年の官能を刺激する香りがしています。


(ぴちゃぴちゃ……ぬちゃぬちゃ……んぐんぐ……。)


「ああん! ……だ、だめ! ……ひぃ! ……そんな……慎一くん! ……ああん! あん! 」


 少女は激しく狂い悶えます。すると、少女の匂いが更に強くなっていくように感じ、少年自身の興奮度が益々高まってきたようになりました。


 少年は更に容赦なく、柔らかい肉を広げるように押さえていた指を内側に這わせていき、愛撫しているすぐ下の小陰唇の中に指をなぞらせて行きます。


(柔らかくて……あたたかくて……これが女の子なんだ……。)


 すると、そのびしょびしょに濡れてテラテラと赤く濡れ光る肉襞の奥に、まだまだ肉に重なり隠された道を見つけました。少女の歓喜の泉が溢れ出る源です。


(ここに、……まだ中がある。……入れて良いんだろうか。)


 少年は、初めてクンニリングスというものを経験しました。理恵子にしてやれなかったことを、今、朱美にしてあげています。


 しかし、少年は理恵子の思い出を引き金にしながら、この時点では間違いなく朱美に気持ち良くなってもらおうと心から願って奉仕しているつもりでした。


(にちゃにちゃ……ねろん……ぬちょぬちょ……れろんれろん……。)


「あっ! あっ! あん! ……だめだめだめ! ……そこ、変になりそう! ……いや! 」


 少年も初めての体験でしたが、クリトリスが勃起しているというのはなんとなく分かりました。クリトリスも男の子のおちんちんと同じように皮が剥けるということは情報として少年も知っていましたが、少年にはそこまでは分かりませんでした。


 ですので、少女に無理な痛い思いをさせたくはないという思いやりで、クリトリスの周辺をこれでもかと舌でねぶりつつ、更に少年は指を使ってクリトリスの下の、その源流に分け入ろうとしました。


(よし……ここに、女の子の大事なものがある。……大切に女の子が守ってきたものが、この奥なんだ。)


 少年は唇でクリトリスを挟み込み、舌先でクリトリスの周辺を舐めまわし、指先をそのクレパスに沿って這わせて、その女性自身全体に十分に粘液をまとわらせていきました。


 そして、それ以上に女性の内側からの粘液が溢れだして指先がふやけそうになったところで、ようやく指先を中へとゆっくり差し入れていきます。


(そうだね、朱美。……きみの大切なものだから、ぼくも大切に優しくしてあげる。)


 少女にとってはまさにじらしにじらされた格好となり、既に身体は何度も痙攣を繰り返して終わりなき絶頂を感じまくっていました。


(にちゃ……にゅぷぷ……くちゅ……。)


(あぁぁぁ……なんてあたたかい、……指がとろけてしまいそうだ……。)


 少年は少女の突起物、クリトリスへの愛撫を続けながら、右手の人差し指と中指を並べて、少女の胎内の奥へと挿入していきます。最初の段階で簡単に第一関節まで入り、浅めに指を出し入れしながら、次第に深みを増して、遂に第二関節まで入れました。


 そして、少年自身も汗だくになりながら、ゆっくりと何度も指を出し入れして、最後は指の根元が少女の恥骨の固さを感じるほどまで、その指先を深々と沈め込みました。


(ぐちゅ……ぬぽぽぽ……ぬぷぷぷ……)


「はっ、はっ、……あぁぁぁん、……はっ、はっ、はっ……。」


 少女の息がどんどん荒いものになっていきます。少年は少女の中に入れた指先を動かし、少女が気持ちよくなってくれそうなスポットを探します。


 少女は、ゆっくりと優しい動きながらも、中をかき回されている状況に、一気に官能が高まってしまいます。


「ああ~っ! だめだめだめ! あっ、あ~~~~~~! 」


(そうか……やっぱり。……ここで、男性のモノを受け入れるのか……。)


 少年も週刊誌などの情報でなんとなくセックスというものを理解はしていました。また、成人雑誌のヌード写真や記事、成人マンガなどで、そういうものであることも知っていました。でも、情報で知っていることと、実際にそれを見ることでは意味が違います。


 少年は、女性の身体がうまくできていることに今更ながら感心しました。少年が触るほどに少女の歓喜は増大し、恐らく潤滑剤としてのこのおびただしい液体が男性のものを受け入れやすくしているのが分かりました。


(すごい! ヒトの身体って本当に素晴らしい! ぼくのものと朱美のものがここで出会い繋がるんだね。お互いの一番大事なものを、一番奥の隠された神聖な深いところで、密着するようにしっかりと繋ぎ合うんだ。これは、いやらしい恥ずかしいことなんかじゃない、感動なんだ。)


 成人雑誌や成人マンガに書いてあった様々なことの意味がよく理解できました。とすれば、少年は成人マンガで見た行為を実地で試して、少女の歓喜の官能を高めてあげなければいけないと思いました。


 少年は、クリトリスへの愛撫を更に執拗にしながら、激しく右手の指で膣口へのピストン運動を優しくかつ激しく繰り返し、指先で内部をこねくり回します。そうすることで、少年は知らず知らずの内にGスポットなどの様々な官能ポイントを刺激していくのでした。


(ぐしょぐしょ……びしょびしょ……ぐちゅぐちゅ……じゅぽぽ、じゅぷっ……じゅぶじゅぶ……。)


「あああ~~~~~~! だめだめ~~~~~! そんなに、はげしく、もう、もう~! いく~~~~! 」


 少女は頭を左右に激しく振り、失神寸前になっていきます。そして、少女の叫びもかまわないまま、少女のクリトリスと膣口への間断ない責めにより、遂に少女は全身を痙攣させて、2度目の絶頂を迎えて失神してしまい、その場にがっくりとして動きを止めたのでした。


 少年はびしょびしょに濡れた指先を見つめ、女性の身体の素晴しさに感嘆しました。そして、目の前に横たわる土屋朱美の美しい肢体を眩しく見つめました。


 少年は自らもベッドの上にのぼりました。そして、少年はいよいよ次の動作に移らねばなりません。それを果たしてこそ、少年の少女に対する愛は美しく完結するはずでした。

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