夢遊人への応援コメント
こんにちは。企画主です。
この度は主催企画にご参加いただき、誠に有り難うございます。
とても余韻が残る幻想記でした。
後半ぐらいで、ひょっとして死者なのかも、と想像したら、でした。
でも最後に消えていく、思いを遂げられたから。少しだけ幸せになれたのかなと思いつつ、一方の男は、切ないですね。
余談です。個人的にはbitteを使わず、漢字で良かったかなと思います。
唐突すぎるのと、ドイツ語を用いることで現実に戻ってしまいそうで。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
場末の酒場感を出そうと腐心した結果のドイツ語でしたが、ちょっとあてが外れましたね……。
舞台設定自体はドイツより先んじてアイルランドを想定していたのですが、
寓話としてbitteはちと失敗だったのかもしれません。
素敵な企画を主催いただきありがとうございます。
(のちほど企画の趣旨に合うように少し修正してみますね)
ご指摘、本当に助かります。
なかなかいいづらいと感じてしまう方も多いようなので、書き手にはありがたい限りです。
夢遊人への応援コメント
魅惑的なお話でした。童話のような語り口でいて聞かせて来るのは遊蕩に耽る男たちの汗と酒の匂いでむせ返るような夢の、魔性の踊り子の話。
前半はその熱狂ぶりを見事に描写する筆致で読書を釘付けにし、後半蜃気楼のように遠く形を失って消え去ってしまう。寂寥感と癒えない渇きを残して。
“わたし”は存在しない女を渇望していた事が判明するのですが、ここに現代人を重ねられるのに気付き面白いなと思いました。
印象深い一文、“スリから財布を守ることすら忘れ”と、後に出てくる“一斉に財布の中身を取りだす”。
これを“わたし”の見た夢だとすると、“わたし”は金銭という財が消失していく或いは消費されていくという代償によって、女の美しさを享楽する事にある種の正当性を持たせている。
ここにアイドルや、二次元の創作物に対する熱狂的な消費と同じものを感じたのです。存在しないものに貢ぐという快楽をも享受している。
そう考えていくと最後に語られる“わたし”の乾燥した生活も、一つの代償、と読み取れなくもない。そして会いたいと、夢を、求め続ける。
夢に遊ぶ人の生き様を幻想的にそして現実的にも描いた素晴らしい作品です。
と、解釈しました。とても面白かったです!読ませていただきありがとうございました!
作者からの返信
あっ
ありがとうございます……なんですが、スリ云々の描写はまったくの矛盾です、完全な作者のケアレスミスです。よくお気づきになさいました。そしてこの点についてのご精読に感謝いたします。どうして自分で気づかなかったか不思議でなりません。
わたしには敷居の高いご企画かな、とやや尻込みしつつの参加でした。拾い上げて好意的に解釈いただき嬉しい限りです。首の皮一枚でつながった……。面白い、とまでおっしゃっていただいてエクトプラズムまで出て来そうです。
なかなかない企画内容でしたので興味はありました。自主企画といえば分類別のものが多い中、質についての切り込みは珍しく不安ではありましたが参加させていただいて、よい経験となったと思います。
ありがとうございました!