3-4:従者の受難、主人の苦悩

SGM : えーとサリュですが、どんよりしています。死んだ顔で洗い物とかをしている。


アル : 「え、え~っと……本当によかったんですか……?」

サリュ : 「…………いえ、はい。……はい」


GM : これニコニコしながら眺めてるの、大分酷い感じになっちゃったな。

アル : えっ……、ひどいんじゃないんですか?

ソレル : 誰が曇らせたの?()

GM : 誰だいまったくもう。


SGM : サリュはぼんやりしていて、手からお皿がつるっと滑り落ちます。

アル : 「あっ……!」と、落ちる前にキャッチします。

サリュ : 「……あ。も、申し訳ありません!」

アル : 「……いつものサリュさんらしくないです。もう1度聞きますけど、本当にいいんですか?」ちょっと怒った風。

サリュ : 「……いえ。皆さんのお手を煩わせる訳にも、参りません」

リズ : 「さりとて、このように集中できない状況では、お仕えするにも差しさわりがあるのではないでしょうか」アルがキャッチしたお皿を受け取って洗い始めます

サリュ : 「…………うっ」うっうっ。


SGM : すげー困った顔してます。

ソレル : 同業者からの意見は刺さるねー。


アル : 「誰かに口止めされてる……とかですか?」

サリュ : 「……………いえ、そのようなことは」と、ちょっと。いや大分悩む様子をしてから。

「……………このお話、どうかリコリス様にはご内密にお願いしたいのですが」とこそこそ。

アル : 耳を近づけます。こそこそ。


サリュ : 「―――一週間後、ホームパーティをしたいのです」

リズ : 「まあ!」

アル : 「パーティー!」

サリュ : 「それで、どうしても準備の手が足りず……。添い寝のお時間を削らざるを得ず……」

リズ : 「なんということでしょう。それならそうと早く言ってくださればいいのに!」

ソレル : 「……それで板挟みになっちゃってたんだ、大変だね」髪を整えてきた。

サリュ : 「………………まぁ、ええと。……はい。これも、私の不徳の為すところです……。ご心配をおかけしております……」謝罪。


アル : 「そんなことないですよ!サプライズでのパーティー、素敵だと思います!」……言った後、ちょっと声大きくなってないかなときょろきょろ。

サリュ : 「……だと、良いのですけれど」と力なく笑います。「……それで、ですね。重ねてのご無礼をご容赦頂きたいのですが、どうかご助力を賜れればと……」

アル : 「もちろんです!ぼくでよければお手伝いします!」

サリュ : 「……感謝いたします。実は―――」


と、サリュは深刻そうな顔で口を開く。指折り数えながら、その表情はどんどんしおしおになっていく。


サリュ : 「飾りつけもお料理の用意もレクリエーションの企画もそもそも買い出しもできておらず……」

リズ : 「えー。ホームパーティの目的はなに?」

サリュ : 「………………………………こ―――」


「『この味がいいね』とリコリス様が言ったので七月六日はサラダ記念日、とか………」

「なんか、こう…………」

「…………………」


サリュ : 眼逸らし。あからさまにごまかしてます。

リズ : 「ん?」(笑顔で圧をかけます)

サリュ : 「…………………………………で、では準備の方、お手伝いお願い致します!」ね!

リズ : はい(下がる)。




ソレル : 「あ、馬小屋ありがとう、オーウェン」

オーウェン : 「……おー、今の流れで俺に来る?」

ソレル : 「ハンサもゆっくり出来て嬉しそうだったから! お礼言っとかないとって思って」

オーウェン : 「そりゃどうも。ま、物作り慣れてるとはいえ今回は大変だったからな。褒めたたえてくれー」

ソレル : 「ははーっ」

オーウェン : 「ま、できる範囲のことならするから、上手くやってくれや」

ソレル : 「みんな誰かと一緒に寝てるし、私も馬小屋で寝ようかな……」

オーウェン : 「……人間が寝るようには作ってないが??」

ソレル : 「???」

オーウェン : こいつもなんか変な奴なんだよなーなんだかなー的な顔で空中を見上げてます。


GM : いったん食堂でのシーンは終わり、サンルームに続きまーす。



-----



GM : サンルームですが、PCの皆さんがまともにここに足を踏みいれるのは初めてかもしれない?……では、ちょっと情景描写です。


その温室には、綺麗な彼岸花があたり一面に咲き誇っていた。

彼岸花は、そもそも秋口に咲く花。外気温は冬の如き有り様である今、本来は咲いているはずがない。

しかしこの温室は丁寧に手入れされているのか、彼岸花がそれは綺麗に咲いている。

一番目立っているのは彼岸花だが、見回すと別の植物もちょこちょこ植わっているようだ。


ソレル : ハンサ、こんなとこに暫くいたの?普通の馬は置いておけない……。

アル : ハンサはかしこいなあ。

ハンサ : ひひん。


GM : ……さて、そんな温室の片隅で、リコリスがしゃがみこんでいます。

リコリス : 「……しまった。これじゃ一人……」

シエル : 「サンルーム来るの初めてなんだけど、花凄く綺麗だな、リコリス」


リコリス : 「……あ、シエル」

シエル : 「よ、リコリス」

リコリス : シエルの姿を認めると、安心したような顔をする。

リコリス : 「……あー、うん。綺麗だよね。ライティアが育ててるらしいんだけど」

シエル : 「そうなのか、凄いなぁ。あ、彼岸花以外の花もあるみたいだね、何の花か知ってたりする?」

リコリス : 「うーん? ここらへんはオーウェン先生が育ててる薬草らしいけど」

GM : などとしばらく雑談に興じるのですが……リコリスは少し困ったような顔をしたあと、ぼそっと呟きます。


リコリス : 「サリュは、やはり怒っているのだろうか……。顔合わせた時、失礼なこと言ってしまったから。やはりあれだろうか……」

シエル : 「どうだろう、何か他に事情があるのかもしれないけど……。それとごめんリコリス!昨日僕も一緒に謝るって言ったのに、僕殆ど何も出来なかった」

リコリス : 「いや、こちらこそ。助言してくれたのにこうなってしまって、申し訳なかった。そもそも、僕とサリュの関係の根本からの問題かもしれないからな」と足元の彼岸花に手を触れる。

シエル : 「サリュとの関係の根本?」


リコリス : 「サリュとは、大体1年位前からの付き合いなんだ。ただ、お互いの顔を見て話したのは、君たちと会った日の前日……つまり、だいたい二、三週間くらい前でさ」

シエル : 「そうだったのか!?てっきり遠い昔からの主従だったのかと思ってたよ」


アル : そういえば、サリュさんとリコリスさんの関係は聞きそびれていましたね……。


リコリス : 「いやあ。これがほんと、付き合い自体一年だけなんだ。……だからこそ、どうしてこんなに慕ってくれるのかもわからない」


リズ : なんかオンライン友達みたいなこと言っていますね。


リコリス : 「そもそも三週間ほど前に初めて顔を合わせた時なんてさ。正直、サリュと僕が顔がこんなにそっくりだと思っていなくて、仰天してしまって。しかも、め……メイド服だし、女性だったのかと思ったら、僕と同じ男だというし……」

「『は!!?』って言ってしまったんだよね。『は!!?』って」

「僕としては、驚いて思わず、だったんだけど。失礼だったな、と……今更ながら……」


シエル : 「たしかに、それは面食らうなぁ。自分と顔立ちそっくりでメイド姿だもんな」

リコリス : 「だろ!?」同意が得られて、がばっと立ち上がる。


アル : それで「は!?」と言った相手にもうべったりで一緒に寝たいと言ってるのですか……。

リズ : (笑)


リコリス : 「……でも、そのまま慕ってくれるし、それまでの1年の関係もあるし、と思って、つい甘えてしまっていたのだが」


ソレル : 三週間で人はここまで……。

アル : リコリスさん、30歳超えてるという話でしたけど、これまでどうやって生きてきたんですか……?

GM : どうやって生きてきたんでしょうねえ……。

アル : 冷静に考えて、夜一人で寝れない30歳は流石に……。

リズ : (笑)


リコリス : 「調子に乗ってたな、と反省しきりというわけだ」

シエル : 「顔を合わせる前の1年間って、どういう関係だったの?」

リコリス : 「ん? まぁ、比較的普通の友人関係だったと思うけど……壁越しだったから、お互いの顔は見えてなかったけど。それだけだよ」

シエル : 「……壁越し?」


ソレル : *かべのなかにいる*

リズ : 壁越しで1年ですか。


シエル : 「なぁ、リコリス。リコリスってずっと屋敷に暮らしてた、であってる?」

リコリス : 「え?」きょとんとする。「いや、あってないが。何故?」

シエル : 「……ん?ごめん勝手に勘違いしてたみたい。そういえば聞いてなかったけど、リコリスって今までどこで暮らして、何をしてたの?」

リコリス : 「……あ。そうか、そういえば話していなかったっけ。僕は巫士だから、これまで陣の屋にいたんだよ。この前、お務めが終わって出てきたところなんだ」


シエル : 「僕たちが川に溺れてた時に、リコリスが見に行こうとしてた場所だっけ?」

リコリス : 「ああ」頷く。肯定。

「そういえば、君のところの……ミルタバル、だよね? そちらの陣の屋は外にあるのかい?」

シエル : 「……まず陣の屋という単語を聞いたことがない。」

リコリス : 「え?」


リズ : 大分常識がずれているようですが……、いつものことですか。

アル : ルフラン神は元軍人だそうですから、神殿のことを『陣』と呼ぶのでしょうか……?

リズ : なるほど?


シエル : 「質問ばかりでごめん、それは一体何なんだい?」

リコリス : 「ええと、なんだと言われても……陣の屋は陣の屋、だけど」何というか、予想外の質問をされて困惑しているように見えます。「川って何?」って言われて困惑している、的な驚き方。


シエル : 「えと、お勤めの内容を教えて欲しい、そしたらそれが何か僕にも分かるかも。」

リコリス : 「お務めは……巫士がお祈りを捧げるんだよ、陣の屋で。……まさかだけど。ミルタバルは、そういうこと、しないの?」

シエル : 「……もしかして、30年間ずっとかい?」

リコリス : 「ああ、うん。普通は15年らしいけどね。僕は、ちょっと事故っちゃって。30年だったんだよね」ちょっと気恥しそうに、はにかみます。


ソレル : ちょっと事故って吹き飛ぶ15年。


リコリス : 「うーん。せっかくだし、今日、見に行ってみるかい?」

シエル : 「そうだね、僕もその場所見てみたいかも。」

リコリス : 「見てみれば、似たようなもんだーって思うのがあるかも」


徐々に明らかになっていく、ルフラン神の神秘的な祈祷。一方雑談タブでは……。


SGM : へぇデートかよ。

リズ : 後は若いお二人で……。

アル : シエ×リコ……。

SGM : ライ×リコだが???

アル : そっちも捨てがたいですね……。やはりループで全部回収するしか……。

リズ : 一粒で何度もおいしい(もっちゃもっちゃ)

ソレル : もう一度……(関係性の亡者の囁き)

リズ : そして2週目にはソレルさんにアプローチが向かったりして。

ソレル : 私には旦那がっ……!


シエル : えーまとめると、リコリスは陣の屋で30年間祈祷をしていて、一年前から壁越しにサリュと話し相手になっていたと。でいざ会ってみると自分とそっくりな女装メイドだったと。


リコリス : 「うん……」メイド服の件はシリアスな顔をしました。

シエル : 「そのときにリコリスが失礼な対応したかもしれないから、それを未だに引きずってるんじゃないのかって、事ね」

リコリス : 「そう」こくり。

シエル : 「うーん、僕はまだサリュと話せてないから断言はできないんだけど。」

シエル : 「その一回のリコリスの対応を、サリュがずっと引きずってるようには思えないかなぁ。」

リコリス : 「……じゃあなんであんなに拒まれたっていうんだよ」むす。


SGM : ちょっと待ってほしい

アル : はい……?

ソレル : タイムはいりまーす。

SGM : むっとするリコリス、私の中のサリュが抑えきれない(サリュのRPはSGMの担当)

GM : ????


シエル : 「ごめん、それもわからない……。アルがサリュと仲良さそうにしてるから、何となく聞いてみようか?」

リコリス : 「頼む!!!」がしっ(必死にシエルさんの肩を掴んだ)

「死活問題なんだ!! 夜寝れるかどうか……!!!」

シエル : 「あー、分かったよ。後いつこの問題が解決するか分からないからそれまでは僕の部屋来ていいからね」

リコリス : 「…………!!」ぱぁあっと顔が明るくなる

「ルフラン様、感謝します……わが友……」


ソレル : やはりシエリコなのではないでしょうか。

アル : 少なくとも今回の周回ではシエリコ優勢な気がしますね。

リズ : シエ×リコルート確定ですか……。


リコリス : 「よし、じゃあそろそろ帰ろう。……陣の屋のこと、他の皆も知らないようならあとで全員案内するよ。なんだっけ、ほら観光?的な?」

シエル : 「それもそうだね、皆も誘ってくれると助かる。」

リコリス : 「それに皆には改めて頼みたいことがあるし……。ともあれ、行こうか!」

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