vs 午前四時、体温37度1分

https://kakuyomu.jp/works/1177354054935759179

作:春嵐様


基礎体温高め低めとか、熱が変化しているの期待して測りなおすとか結構あるあるですよね。(私が体調崩しやすく体温測ることが多いから勝手にそう思ってるだけかもしれませんが)

そのあるあるな切り込み、そして現実でもありそうな大学生男子の嘆きの詰まった01から春嵐さんワールド色が濃くなっていく02以降の展開。大学新歓で酒を飲ませる?浪人生でもない相手に?あれれ~おかしいぞ~?と思ったらこれである。


02にて、かつてはドライだったっぽい彼女が、もしも今彼が別の女と付き合っていたら?と想像して苛立ち嫉妬するというのはとても象徴的な事だと思うのです。

体温の高さは、頭の良さとか特殊な仕事とかそういう社会的に評価される特殊性を取っ払っていった後に残る、普通の女性としての彼女の特徴なのかな、と。ともすれば、彼女はそれを誇示する、何度も語る事でその普通な女性としての自分を彼の中に染み込ませたいのかなと勘ぐったわけです。……うーん、どうにも上手に成文化出来ず申し訳ない。


そう言えば春嵐さんの作品はキーワード的に『午前四時』がよく現れますね。私はその位の時間帯の朝をはらんだ夜の黒さも好きです。どことなく今後の変化を予感させる闇。柔らかい闇。しかしそれでも闇。

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