大126話 大忙しのレストラン
来るぞ……来るぞ。
お客さんがくる。
はぁはぁ……忙しい。
忙しいな山神ミミは忙しさに追われていた。
皿洗いをしつつ、笑顔で対応しつつ、フィールドを回り続ける。
服は殆ど私服で、専用のウェイトレス服に着替える時間がなかった。
ミミはそれでも辞めない料理を運ぶのを、さらに水を持ってくるのを忘れない。
気配りも大事だ。客がお代わりをしたいと手をあげるだろう。
次の料理を運んでくれる合図をだす。それに答える。
さらに動く。動き続ける。すり足で動く。距離を縮める。さらに縮める。
忘れないようにメモを取る人もいるだろう。
だが私はメモをいっさい取らない。
なぜっかって? それだと手がふさがっていてはメモも取れないだろ。
なら覚えるしかない全て一字一句完璧に覚えないといけない。
すべてを忘れない」ために何ができるか??
それはお客様への気配りだ。そうでありたい。
でもでも失敗ばかりする。
料理を落として皿を割ることもたびたび……だからそれでもオーナーはマスターはいつも叱らない。
マスターも怖い顔だが……怖いはよけいか……でもわたしにいつもこういってくれる。「おまえはうちに必要な人材だから……そう気を落とすな……だからこそ人間は強くなれる。」
「でもでもマスター……それだと人間は成長しないのでは?」
「いやおまえには夢があるだろ?」
「歌手ですで怒無理です。無理なんです無理です……絶対むりです」
「殴るぞ」
「えっ?」
パチンッ!!! 強烈な平手打ちがミミに襲い掛かる。
ミミの耳は赤く腫れている。
「お前は何故に夢をそんなに諦めるんだああああ!!!!!!」
「マスター……マスた……痛いです……酷いですそんなぶつなんて……」
「五月蠅い!! お前はまだいけるだろおおおが!!! なぜに夢を諦めるんだてめえ!!!」
マスターは怒髪天のごとき怒りの表情だった。
そのいでたちはヤクザ顔負けだった。
「まあまあ……そんなこと言わないでマスター……」
「……なんだ春木じゃねえか……いつからそこに……」
「春木星明って名前が僕にはあるじゃないですか……マスターいいじゃないですかこんなことになっても」
「春木っ……若造が……おまえもただのウェイターの見習いじゃねえか……そんなひよっこが俺様に口出しするんか!! あぁ~?」
「僕は君みたいな野蛮人は嫌いなので~~僕の夢は将来ギタリストになるのが夢なんですよ……まあ僕の場合歌い手ですが……」
「おいおい騒がしいな料理に集中できないぞ春木!! もう少し静かにできないのかぁ!?」
「おお悪いな孝太郎……少し静かにするわ……」
「まあいい……お前らの気持ち話わかったぞ。とりあえず星明……こいつの手当てをしてやってくれ……」
「あいわかりました」
星明は手をかざす。そしてミミの耳の腫れが少しずつ戻っていくと言うより……回復していく。
ふわぁぁぁあああああああん
「星明さんありがとうございます。いつもどうもです」
「僕にはこれくらいしかできないからね」
「星明さんのこの力……能力ですよね? まあ普通の能力で……」
「そうだよ生まれつきなんだけど手をかざして気を充電するとその痛みを軽減すると言うか……治癒を早めることができるほんの少しだけね」
「それはすごいことなのではっと流奈名キララはしゃべってみるというかなんというかねえ星にぃっ☆彡」
「……キララっお前はまだ召使と言うか……完全にお手伝いだろ……年も13歳で中学行ったばかりだろ……たくっオーナーの親族じゃなかったら追い出してるところだぞ」
「キララは嬉しいぞガっハハハハハハハハハハ八はっ☆彡☆彡☆彡☆彡」
「キララちゃんダメでしょそんなこといって?」
「お母さん!!」
「ヒトミさんすいません置いてくるのが大変だからいつもこの子をここにおかしてもらって」
「いいえいいんですよ……私はいつも家にいてストレスがたまっていて主人は必死にいつも働いているのですから……だから私もここで働いているんですよ」
「でもでもねぇキララちゃんが目を離せないと言うか……」
「聴いて声をその世界の声を聴いて……星明君……」
「ヒトミさんでもでも僕はあなたのことが……」
「なにかいった? 星明君……?」
「いえなんでもありません…………」
「キララは遊ぶぞここで……!! ☆のステキな歌を歌うぞ!!ららら~ら~ら~~~~~ら~~~~ら~ららあ~♪♪♪♪」
「まあもうキララったら……なんて良い声なのこの子はもう……」
「おーーーーい星明っ飯の完成だぞ」
「近藤さん……!? つすいmせん今行きます!! じゃあなミミ少しは頑張れよっ小さいころからの約束だからなぁ!」
そうして星明は普段の仕事に戻る。
ミミは少し休憩させられた。控室で……そこでお茶を飲んだりおにぎりを食べて手作りのサンドイッチを食べた。
「はぁ~みんなせわしなく動いているな頑張ろう~私も!! あっ大声出しちゃった? まいいか」
「こんにちは~~あれミミさんじゃないですか……?」
「あれっ仮実谷さんなんでここに……? いつもニッポンバシで店を回っているはずなのに……」
「今日は疲れたのでここで書かしてもらってもいいですか? 小説ですよいつもの」
「いいですよ仮実谷さんはお得意様ですし……でもなんでここで?」
「ここは若干狭くて落ち着くからですね……」
「そうなんだ仮実谷さんはここが落ち着くんだ~へっ~~~」
「じゃあ書きますね」
……………………………………;;……………………………………;;……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………;;………………………………………………………………………………;;;;;;;;;;;;…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………;神速の指環裁きで波導の三和土を魅せた仮美夜奨は極來ノ駿想の思ひをぶつけた。たんっ! と
「どうですかこういうのは?」
「いいんじゃないですかそれで……仮美夜さんが想うのなら……それで」
「僕は仮実谷ですよやだなぁ~~~なんか眠くなってきました。寝ますねおやすみさないみなさん」ぐうぐう~~~~~~スヤスヤ……………………
本当に寝ちゃったかわいい。
まあ私も頑張らないとね。
さあ行くか! みんなのもとに。仮実谷さんが心配だけどね……大丈夫でしょこの人は。
ほら見てみんなこの人はこんなに豪快に寝ることができるんだよ。机の上に突っ伏して寝るけどね。
じゃあいくか本当に! あたしも頑張らないとねっみんなを笑顔にするために!!
さあ行こう扉を開いて!この太陽のように明るいナナホシレストランをみんなで盛り上げたいから。だからナナホシレストラン大好きなんだ私。
じゃあいくね、かりみん……今行くからね。
山神ミミは明日への一歩を踏み出した。
だが困難の道はまだ残されている。
闇が訪れていた……このフェスティバルの最中に……
●
「行くか……でも死なないと殺されちゃうし……」
「殺してやるかあいつを……」
俺一人の力で殺してやるか……あの野郎を……
手を挙げろ!!! 皆さん聞いてください!! ここに拳銃がアリマス。
この意味が分かりますか? ねえみなさん……殺すぞ…
……オーナーに連絡だ。
コールしたオーナーの電話にマスターが。
全てを援けるために。オーナーの力が必要だと感じた。
ミミは何も知らなかったこの時に……星明がとっさに彼女と共に蔵に避難したからだ。
何かが起きているこのレストランで……
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