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『おくる』

　自身の自由になるものを、他のところへ届ける。

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「おくる」の漢字には、送・贈のふたつがありますね。カクヨムでおくるものと言えば、感情をのせた言葉に他なりません。自身が書いた物語や、他者の作品への感想や応援。ふと、ここでの「おくる」は、送と贈、どちらでもあるのではないだろうか、の思いが浮かび上がってきました。単に言葉を送っているつもりが、『この言葉にしよう。いや、こっちの言葉のほうが。やっぱり、こっちのほうがよさそう』と、言葉選びに迷うさまは、贈り物さがしを楽しむときと同じ、と感じたのです。

　おくった言葉は、受け取った相手にきっとよろこんでもらえる、そう信じられたのなら、おくるためにかけた時間は、幸せなひとときになりますね。

　またいつの日か。みなさま、よいお年をお迎えになってください。