第11話 斧男

アメリカでは、ある殺人者が女性を求めて徘徊しているという噂があった


すでに何人もの女性が斧で殺害されている


手口は単純で、ドアを斧で破壊し、住人の女性を殺害するのだ


被害は女性が多く、たまたま居合わせた男性のみ殺害されている


「怖い事件もあるわね」


私は今、一人で留守番をしている女子大生だ


暇つぶしに新聞を見ていたら、私の住んでいる州で殺人事件があったことを知った


犯人は捕まっておらず、現場からは何も盗まれたりしていないが、特定の誰かを狙っているわけでも無いようなので、快楽殺人者では無いかと言われているそうだ


私は新聞をテーブルに置くと、ベッドに横になった


うとうとしていると、裏口でバキッという音が聞こえた


「何かしら?」


行ってみると、扉が外れた音の様だ


「変ね、腐っていたのかしら?」


新聞の事が頭をよぎったので、外れた部分を見てみると、壊されたと分かった


私はすぐに911へ電話した


「家のドアが誰かに壊されたわ、すぐに来て!」


「わかりました、すぐに駆けつけます」


私は電話を終え、後ろを向くと、斧を振り上げた男が目に入った


警察が駆けつけると、頭を割られた女性が見つかった


現場には手紙が置いてあり、「ジャズを聴いていれば見逃した」と書かれていた


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る