王子に婚約破棄されたチートスキルで魔力1000倍聖女の私を追放はせずに聖女の仕事はそのまま続けろって。馬鹿なの。私の中の何かがぷつりと切れたので 魔王軍に入って外道どもに復讐する事にした。

甘いからあげ

第1話 そんなにサンドバックが欲しいのなら格闘家にでもなれと。 貴方の天職は薬草師じゃなくて格闘家でしょ

1話タイトル 

テンプレ幼馴染暴力ヒロインが暴力振るってくるし、両親は私に働け何かしろって虐待してくる毒親だし私って世界1不幸。

暴力ヒロインが一緒に王都に行くのはどうかしらって。そんなにサンドバックが欲しいのなら格闘家にでもなれと。

貴方の天職は薬草師じゃなくて格闘家でしょ



 どこにでもあるような村で生まれ育った私は子供の頃から怠け者でろくに働きもせず無駄飯食らいと呼ばれていた。

あれは働きもしないのになんで人より食べて人より眠れるのかと虐められていた可哀想な私。

私は働きたくないのに両親は働けっていう毒親だし。

 「聖子、何かしろよ。何かやりたい事ないのか」

意地悪な幼馴染の少年エルモも私に何かした方が良いって言うなう。何がやりたいって言われても何もやりたい事ないんだよね。

 「何もやりたい事ないんだよねぇ」

 エルモは顔を下ろすが、少ししてから顔をあげて言う。

 「俺は王国軍に入って魔王軍と戦う。今はモンスター退治や商人の護衛だけど、次の入隊テストを受けに王都へ行く」

いずれ王都に行くんだろうなって思ってたけど、行っちゃうんだね。仕事サボって村の外れ寝ようとしてたけど流石に毎日寝てばかりいる上に明るくてぴーかん

だから寝ることもできずにごろごろしてたら、小型獣モンスターが近寄ってきて逃げてる時ペッシェと探しに来てくれて

モンスターを追い払ってくれたよね。まだ覚えてたよ。

村に帰った後ペッシェにおでこに痕がつくんじゃないかってデコピンされた恨み忘れないよ。あ、これペッシェの話だ。

 「生きていくには何かをしないといけないわ。その何かを決められる聖子も私達も恵まれてるのよ」

続けて幼馴染の少女ペッシェが言う。

 私って恵まれてるのかな。働かなきゃいけないってだけで可哀想だよ。不憫。

 「私って可哀想じゃない。働かないといけないんだよ。お金持ちの貴族でもないし、両親はいつも働けって言うし。

『パパとママが働けなくなった時、お前に残してやれる金なんてないんだぞ。どうやって生きて行くんだ。お前は何がしたいんだ。

学校に行きたいなら今ならまだ行かせてやれるぞ』って言うし。私は学校も勉強も嫌いなのに。

生きてるうちにお金も残せない底辺なのを偉そうに言っちゃってさ。馬鹿みたい。馬鹿なんだよね。

妹ばっかり愛されて、私はずっと可哀想な人生を歩んできたんだよ」

 ペッシェに頬を叩かれる。乱暴だなぁ痛いなぁ。理不尽に暴力振るわれる私可哀想。

 「私達は幸せなのよ。教育だって受けてこれたし、今までも時間は十分あったし、貴方は今からでも学校に通えるのよ」

 「学校に通えるのがそんなに幸せなの。私は読み書き計算の勉強も嫌だったよ。あんな事しなきゃいけないなんて私は可哀想だよ。

幼馴染は乱暴で今も殴られたし。幸せって本人が決める事なんでしょ。だったら私は不幸だよ」

 ペッシェは私の言う事をぶったぎって話始める。

 「私も、薬草師の見習いに住み込みで王都に行くわ」

 ペッシェも王都に行くんだね。仮病で仕事をサボってたら流行り病かもしれないって薬草持ってきてくれたよね。

薬草苦いし、『病気は嘘だよ。仕事したくないから嘘ついてたの』って言ったら頬が腫れるビンタしてきたよね。忘れないよ。

ずっと恨むから。

 「聖子、俺とペッシェはこの村を離れて王都に行くんだ。もうお前に何か言ってやる事もできない。一人で村の外でさぼるのもやめろよ。もう助けてやれないからな」

 何も言われないのはありがたいぐらいだよ。

 「貴方も王都に行って何かやりたい事があるなら私達と一緒に行くのはどうかしら」

 「3人で王都に行くってのもいいだろ。できれば俺は2人とも離れたくないし」

 寂しがりやさんかな。

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