第9話 初めての魔力解放
ぐにゅうううううう
「なんだこれ……魔力が……体の中に……」
不思議な感覚だった。念話をしていたさっきまでは魔力でお互いの体の表面を触り合っていたような感じだったのに、今度はアマンダさんの魔力が俺の体の深部に無理やり侵入してきたような感覚の後に、触られてはいけない秘密の場所をいじくられているような恥ずかしさと気持ちよさが、俺の体の中からあふれ出てくるのだ。そして、俺の体がゆっくりと脱力をしていく。
「アマネは本当に何も知らないんだな。魔力秘孔の防御も何も出来てねーし!」
「……魔力……秘孔?」
俺はアマンダさんの魔力に、体を心地よくされながら彼女に質問を返す。アマンダさんの説明によると、まず、普通の人同士が繋がる魔力の場所は主に魔力の浅い場所にある、魔力孔。いわゆる体の手や腕に当たる部分らしい。
そして今、俺がアマンダさんにいじくられている場所が魔力秘孔。体から魔力を生み出す存在で、魔力の深部にある秘密の場所だ。ここを触らせるのは普通、恋人や婚約者のみにらしい。つまり、他人がみだりに触ってはいけない場所ということだ。
「普通は、恋人同士が繋がってスキンシップをする場所なんだけど、アマネは私の好みだから、特別におねーさんが初めての手ほどきをしてやるよ!」
「ちょっと……たんま!」
いきなりの展開に驚いた俺は懇願をするが、アマンダさんはまったく聞き入れてくれない。時間が経てば経つほどに、俺の体の奥深くになる魔力秘孔に、アマンダさんの魔力がねっとりと温かく絡みついてくる。そして、それがものすごく心地いいのだ。
だから、俺は全身がトロンと脱力をするような奇妙な感覚を覚えながらも、初めて味わう体験に対して為すがままになってしまう。
「そうやってお姉さんにまかせておけば、大丈夫だからな♡」
「何が……大丈夫だ……」
ソファーの上でアマンダさんに仰向けに押さえつけられ、彼女にまたがられた状態で何も抵抗ができなくなった俺に対して、アマンダさんが妖しく小声で囁いている。
そして、本当に手ほどきをされるようにして、俺の魔力秘孔がアマンダさんの魔力摘まれぐにゅぐにゅと上下にゆすられていった。すると、どんどんと俺の魔力秘孔が硬く熱くなっていく。何やら不思議で心地いい感覚だった。
「……アマネの魔力童貞、いただきまーす♡」
にゅううううううううん♡
アマンダさんが妙な宣言をした後に、心地よさに硬くなるような感覚が生まれていた俺の魔力秘孔が、アマンダさんのやわらかくて生温かい魔力によってニュルンと全身を包まれていく。そしてあっという間に俺の魔力秘孔全部が、アマンダさんのヌルヌルでねっとりとした感覚の魔力の中に気持ちよく埋まり込んでしまった。
「アマネ~。魔力童貞卒業、おめでとう!」
「これ、何なんですか……」
「恋人同士が、こうやってスキンシップをするんだよ!」
アマンダさんが俺の魔力童貞とやらを奪い、得意げに笑っている。どうやら俺は、アマンダさんにイケナイことを教えられてしまっているようだ。
しかし、そんなことを考えている間もなく、今度は俺の魔力秘孔を包んでいたアマンダさんの魔力がヌチョヌチョと俺の魔力秘孔を上下に移動し始める。すると硬く尖った俺の魔力秘孔から、さらに心地いい感覚が次々と湧き出してくるのだ。もう、何が何だか分からない。
「へへ!気持ちいいだろ!」
アマンダさんが楽しそうな顔をして、俺の魔力秘孔を責め続けてくる。すると、ついに強くなりすぎた快感によって生まれた奇妙な感覚とともに、俺の魔力秘孔からは奥深くに淀んでいたとろとろとした魔力が飛び出てくるような感覚があふれてきた。俺は何かが飛び出てしまいそうという体感に危機感を覚え、必死にそれを我慢してしまう。
「アマネってもしかして、魔力解放を知らないのか?」
俺が何かに耐えている姿を見て、アマンダさんが驚いたような顔をして俺に質問をしてきた。
アマンダさんが教えてくれたのだが、魔力秘孔を刺激することで、この世界の住人は奥底に淀んで溜まってしまった魔力を放出してリフレッシュをするのだそうだ。そして、その行為を魔力解放と呼ぶらしい。
定期的に魔力解放をすることで、この世界の人は体に流れる魔力の健康を保っている。でも、普通は自分ひとりで誰にもばれないようにこっそりとやるもので、魔力秘孔を他人に触らせるのは仲の良い恋人同士だけなのが常識のようだ。
そして恋人同士がお互いの体に魔力解放を起こすことを、魔力リンクと呼ぶ。つまり俺は今、アマンダさんとイケナイ行為をしているということがハッキリと分かった。
「アマネ、出そうなのか?出しちまえよ!」
グニュ♡グニュ♡
俺が魔力解放を起こしそうなのを知ったアマンダさんの責めが、さらに激しくなっていく。そしてついに、耐えきれなくなった俺の体に初めて魔力解放が起きた。
……とぷ……とぷ
俺は初めて味わう感覚に為すすべもなく、俺の魔力秘孔の奥底からドロドロになった魔力の塊が飛び出ていくのを、そのままソファーの上で寝そべりながら感じていることしか出来なかった。でも、アマンダさんに手ほどきをされた初めての魔力解放は、メチャクチャに気持ちよかった。
「アマネの体から飛び出た魔力、私の中に入ってきてるからな♡」
アマンダさんがつややかな顔で、俺の魔力の味を堪能している。魔力解放を起こしたとき、俺の魔力秘孔がぐううと縮こまると、痙攣をするような一定のリズムで魔力が外に飛び出していったのが分かった。そして、その魔力は俺の魔力孔を通り、俺と魔力のパスを通していたアマンダさんの体内にまで流れていったのだ。
生まれて初めて魔力解放を味わった俺の体からは、解放感と爽快感があふれていてすごく気持ちよかった。でも淀んだ魔力を出し切った俺の全身には、達成感と倦怠感がどっと溢れてもきている。これは……すごいな……
「気持ちよかったろ。どうだった?初めての魔力解放は?」
「……すごかったです」
勝ち気なお姉さんの顔に戻ったアマンダさんが、俺に初めて体験した魔力解放の感想を聞いてくる。正直、かなり気持ちよかった。
どうやら俺はこの世界に来て、大人の階段を昇ってしまったらしい。さらには、この異世界独自の文化である、魔力リンクという行為も初めて知った。感動である。
でも、このままアマンダさんにやられっぱなしじゃいられないな。俺はアマンダさんと魔力リンクをしたことで、邪神からもらった寝取りスキルの効果を知ることができていた。
アマンダさんに責められている最中、ずっと俺の頭の中には、アマンダさんの魔力秘孔の弱点が自然と浮かんできていたのだ。それが寝取りスキルの効果なのだろう。
だから今の俺には、どうすれば彼女の魔力秘孔を喜ばすことが出来るのかが簡単に分かってしまう。これは、逆襲をする他ないだろう。
「アマンダさん!仕返しです!」
「――えっ?――アマネ!――おい!」
俺は、寝取りスキルによって浮かぶアマンダさんの弱点の情報をもとに、彼女に反撃を開始するのであった。
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