第26話 回想2
悪いのは俺だ。それなのに、俺に肯定感をくれた。
俺も、璃奈にそうしてあげるべきだったんだ。
「辛かったな」
と言って、璃奈を抱きしめればよかった。
意味わからないプライドで、そんなことは誰にでもできるからなんて理由を着けずに、そうすべきだった。
きっと璃奈も、そうして欲しかったはずだ。
誰かは知らないが、璃奈の相談相手になってあげた男は、それを分かっていたんだろう。
璃奈を助けてあげようとしたんだろう。
それなら、俺に、文句を言う資格はない。
メンバーやスタッフやファンに迷惑になるとわかっていても、頼るしかないほど璃奈には味方がいなかったのだ。
そんな中で、たった一人味方になってくれた人のことを、味方になることを拒否した俺が否定できるはずがない。
そのうち、その相手と会うこともあるだろう。俺は、璃奈が苦しい時にそばにいてくれたことに感謝しようと心に決めた。
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