お題「特定」

「紀くん、頭を抱えてどうしたの?」

「あ、真希ちゃん。この問題、何度解いても解答と合わなくて……」

「ノート見せて?」

「はい」


「計算は間違ってないね。でも、解答とは合わない」

「そうなの」

「問題見せて?」

「問題? これだよ」


「あ、紀くん問題を写し間違えてる」

「えっ!?」

「ほら、ここ引き算じゃなくて足し算だよ」

「僕が悩んでた五分……」

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