僕の幼馴染達は大変なお人よしなので、休日が休日じゃなくなってる

仲仁へび(旧:離久)

01 どうしてこうなった



 その日は学校のない休日だった。

 だから、体を休めてリラックスさせなければならない。

 休日ってそういう日だよな?


 だというのに……。


「うわっ、ヨルン。こっちこっち、やばい奴に見つかっちまった」

「ヨルン、道この先であってるのよね!」


 なぜか僕は幼馴染の馬鹿とお嬢様と共に、犯罪組織の集団に追いかけられていた。


「くっ、なかなか強いな」


 やばい奴とやらと剣を打ち合っている方は、僕の幼馴染(馬鹿)だ。


「あなた達みたいな非道な集団。絶対にやっつけてやるんだから覚悟しなさい」


 逃げ道を探しながらも、威勢のいい啖呵をきりながら挑発することを忘れないのは、僕の幼馴染(お嬢様)。


 で、僕は。


「逃げるって言ってるだろ! あー、もうっ! 犯罪者とまともに渡り合おうとするなよ!」


 怯える無数のクソガキ、ではなくチビ、ではなく被害者の手を引きながら、馬鹿どもに説教をしていた。


「びゃー!」

「ぎゃー怖い!」

「たすけてー」


 どうしてこんな事になったのか。

 事の始まりは、数時間前にさかのぼる。


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