第539話 まっしぐら16
海織作の手作りお弁当を車内で完食した俺と斎宮さん。
斎宮さんは現在海織に空になったお弁当箱の写真を送っていた。ちなみに海織の優しさと思うが――荷物がかさばらないようになのか。畳むことのできるお弁当箱だったので、食べた後の荷物は大変すっきりしました。まあそもそも荷物が少ない俺は普通のお弁当箱とかでも全く問題なかったのだが――でも小さくなるって素晴らしいですね。はい。
ちなみに斎宮さんのところに、海織からの返事はすぐに来たらしく――向こうはまだ移動中だったとか。はい。斎宮さん情報です。意外と駅から離れたところだったのか。柊が調べてなくて――なんというか。海織が悪いことを考えていて――お店への移動を柊に丸投げして――ウロウロしているのか。いや、うん、ランチの時間もあるだろうからそんなことは……うん。海織だからな。ギリギリまで楽しむというか。何かしてそう。と、斎宮さんからの情報を聞きながら俺が思っていると。いつの間にか次の停車駅が目的地。
俺と斎宮さんは車内で軽いランチとなったので、効率的?と言えばいいのか。まあ移動中も上手に時間を使ったので――食べ終え少し話していると電車は常滑駅へと到着したのだった。
「着いたー。って、とこにゃんはどこ?」
「えっと――どこかには地図があると思うから。とりあえず改札出ようか?」
「OKです」
俺と斎宮さんは常滑駅に到着するとまず改札を抜けた。そして駅のところでこの後のルート確認後。まずは斎宮さんが「とこにゃん。とこにゃん」と連呼していたため、俺たちはとこにゃん目指してまっしぐらとなったのだった。
それから俺と斎宮さんは町中にある焼物などを見つつ。ゆっくりととこにゃんを目指した。
――ゆっくり?と思うかもしれないが。いや、本当にゆっくりだったんだよ。とこにゃんを見たいと斎宮さんは言って駅を出発したのだが――まず駅を出てからすぐに、猫の焼物があったりしてですね。斎宮さんの撮影会がすぐに始まりまして――進みませんでした。ホントに結構ゆっくりとしたスピードで、とこにゃんを目指しました。というのが正しい表現かと思う。
♪♪
するとだった。常滑駅を離れて少しというところで、俺のスマホが鳴ったのだった。俺がスマホを出して確認してみると、メッセージが届いていて――誰からかと言うと柊からだった。
「——うん?柊から?」
俺がスマホを見つつつぶやくと斎宮さんが覗きこんできて――。
「おっ、早くも柊が楓くんに泣きついてきた?破産した?」
そんなことを言ってきたのだが。すぐに別のメッセージと写真が届き。
『やばい』
『美味い。値段はランチじゃありえない気がするが。目の前で肉が焼かれてる』
うん。普通に料理。美味いの報告だった。やばい。めっちゃ高そうな肉。の画像が届いたので――こちらもお腹がすくって。お昼を食べたけどね。この後にどこかに入ると海織の予言があり。軽めのお昼だったのでね。まだまだ食べれる時にこの肉の画像は――と俺が思いつつ見ていると。
「なんかむかつくー。破産しろだし。楓くん海織ちゃんと七菜ちゃんに追加注文するようにって言っておいて」
斎宮さんが悔しがってました。まあこの画像を見るとね――食べたくなる。と俺が思っていると再度柊からメッセージが届いた。
♪♪
『楓は今どこだ?』
そんな内容だったので、俺はまだ常滑駅が見えていたので、駅と、先ほど斎宮さんが猫の置物で、止まっていた時に俺も撮った置物の猫の写真があったのでそれと文章を送った。
「常滑駅についたところ」
俺が文章を送り終えると。もう柊の事。向こうの事は気にしないと斎宮さんは決めたのか。歩き出していたので俺が追いかけると。
「あっ。楓くんとこにゃんこっちだ。書いてある」
斎宮さんが案内板を見つけて、ちょうど俺に言ってきたのだった。って道にもとこにゃんまでの案内があったので、迷子になることはなさそうです。はい。
そんなこんなで俺と斎宮さんはそのまま駅から通りを歩いて行き――駅からしばらく歩きまして――うん。その後もちゃんと看板とか。案内あるのでね。迷うことなく目的地の下へと行きました。
「とこにゃん発見。って楓くん上だ上」
まず斎宮さんがとこにゃんを発見したのだが。どうやらとこにゃんの近くに行くためには今俺と斎宮さんが歩いている道路の上にかかっている橋へと行かないといけないらしい。もしかしてどこかで矢印。案内見落とした?だったのだが。まあ目的地がね。見えているのでとりあえず近くまで行くことになりまして……。
「あっ。楓くんここから上の道行けそう」
そこからは斎宮さんのご案内で、ちょっととこにゃんを上に見つつウロウロと――俺たちはして無事に上へ。橋の方へとたどり着きました。
ちなみに橋の上からはちょうど常滑駅が見えていたのだが――うん。俺と斎宮さん駅スタート時点で早々に寄り道。というか。置物の猫に捕まってましたので。ここから見ると駅は近くに思えるのだが――地味にここまで時間がかかりました。
ってか。とこにゃん本当にデカいです。はい。でかっ!
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