第491話 続・ボウリング9

現在はボウリングとビリヤード終了後である。うん。疲れたである。そして――。


「絶対あれはおかしい。うん。なんで最後の最後であんなストライク祭りになるんだよ。チートだよ。ドーピング」

「……まあ斎宮さんそういうお方ですよ」

「くそー。1ゲーム目だけなら勝ったのに……」

「まあ確かに1ゲーム目なら柊勝ってたね」

「何気に最後は宮町さんにも負けたんだが――」


ガックリと机につぶれる柊。飲み物こぼさないように……と俺は思いつつ。


「海織は海織で安定なスコア出してたね。うん。そして俺はその場に居なくてよかった。って思ってるよ。心が折れるから」

「俺は今折れた」

「それは――ご愁傷様?」


現在俺たちはボウリング場を後にして、近くのお店で休憩中である。いい感じのお店がありましてね。俺と柊はカウンター席に座り――まあ話しているところです。

あー、女の子3人はテーブル席に居ます。


いや、テーブル席がね。4人が定員マックス。って感じで――俺と柊はカウンターの席になりました。はい。


そして、柊がぶつぶつ敗戦について言っていたので、飲み物を飲みつつその話をしているところ。

女の子3名様の方の事を言っておくと――3人でパンケーキやワッフルと机の上が甘いもの祭り開催中だった。

まあたくさん動いたから欲しくなったんでしょう。って――変に余計なことを言うと――なのでこういう時は簡単にまとめておきましょう。はい。3人は楽しそうに休憩をしてい――?うん。楽しそうでいいかな……?ちょっと後ろの方々の会話に耳を傾けると……。


「—―で、で、七菜ちゃんは楓くんとどんないけないことしたの?」

「何もしてないですよ!?していたのはビリヤードです」

「沙夜ちゃん。七菜ちゃんが素直に言うわけないじゃん。堂々と楓君連れて行ったんだからねー」

「いや、堂々って、その私たちは早く終わったからでして……」

「あー、そういう事か。七菜ちゃんあれだね。海織ちゃんに宣戦布告!ってことで早くボウリング終わらして――見せつける。ってことか。やるねー。怖いもの知らずだー。海織ちゃんから楓くん取ったら――大変なことになるね。にひひー。面白そう!」

「違いますよ!?なんでその話にしかならないんですか?」

「「この話の方が面白いじゃん」」


海織、斎宮さん……口裏合わせでもしているのかな?うん。


「……加茂先輩!?」


――危ない。こっちに来たよ。どうしようか。と思っていると……。


「七菜ちゃん。楓くんは柊の愚痴聞いてるからダメだよー」

「だね。白塚君落ち込んでたからね。ってか沙夜ちゃんいいの?」

「えっ?なんで?泣かせておけばいいじゃん。勝者は私!」

「……加茂先輩!?」


うん。俺の背中。うん。通路を挟んで後ろに海織たちは居るのだが――どうも後ろは見たくないというか。うん、関わりたくないというか――。

でも心の中でだけ言っておくと――なんちゅう話をしているんだ?である。うん。まあでも……楽しそうにしている。ということにしておこう。

七菜には……ちょっと頑張って。なのだが……うん。まあ数日はそのネタがウロウロというか。付きまとうだろうな。と思っている俺だった。


すると、俺の隣に居たお方。柊が……。


「ってかそうだよ。なんで楓は七菜ちゃんとビリヤードまでしてるんだよー」

「いや、早く終わったし。3人のレベル違うプレイを見せられるとホント心が折れるからね」

「誘えよ。絶対楽しそうじゃん」

「いや、柊普通に3ゲーム目始まる前は勝つ気満々で、ボウリングに燃えてませんだっけ?」

「……そんな過去もあった」

「なら声かけなくて正解ですね。うん」

「いやでも俺も七菜ちゃんとやりたかったし」

「それは誘ってみては?」

「なるほど。七菜ちゃん」


すると俺の隣に居た柊が後ろを見た。

あーそうそう、今俺たちが座っている椅子。回転椅子なのでね。勢いよく後ろを向いたが――。


「お断りします。って加茂先輩!」

「……おぅ」

「……」


うん。柊がそのまままた回転して元の位置に戻った。


「柊。嫌われてますね」

「ホント謎。って楓、ずっと七菜ちゃんが呼んでるがいいのか?」

「今関わると大変なことになる気がするんでね」

「—―なるほど」


すると俺の横のお方がまた回った。


「七菜ちゃん俺なら話聞—―」

「必要ないです」

「……」


また回って戻ってきた。


「—―こりゃダメだな」

「何でそんなことになっているのか」

「俺的には、なんで楓は七菜ちゃんとすぐに仲良くなったか」

「まあそれは……いろいろあったというか。うん。俺もなんであんなにいろいろな偶然があったのか――とは思ってる」


まあそんなかんじで柊と話していると――また柊が回転椅子でまわり。って柊。さっきから回りすぎでしょ。と俺が思っていると――後ろを向いた柊は、思い出したかのように――。


「ってかさ。沙夜、パンケーキにワッフル。1人だけ全部食ってないか?背伸びないのに横に伸びるぞ?」


そんなことを言っていたのだが――うん。俺。知らない。である。うん。絶対後ろを見ないことにした俺だった。すると――まあ俺の予想通り。


「—―海織ちゃん。この近くに公園あるかな?」

「調べようか?」

「……白塚先輩死にますね」

「—―楓、俺変な事言った?」

「まあ言った。多分蹴られる未来」

「何でボウリングして体力減ってないか……」


……少し前に俺は余計なことは言わないように――と心の中で止めておいたのに、お隣の方はすぐに口に出ましたとさ。はい。


まあいろいろ起こりそうですが、そろそろ名古屋駅に戻りましょうか。という時間になりつつあった。

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