第104話 お買い物 ~宮町家は車移動が多いです~

突然のお出かけ。お買い物が決まってからしばらく――。


俺は大人しく待機していました。3名様ほどは準備しております。はい。俺はとくに何もないので貴重品持ったら大人しく庭で待機中。今日もいい天気みたいです。


そして、しばらくしてから3名様の準備もできて。海織の実家から車に乗り込み。海織ママさんの運転でどこかへ向かっています。多分海織はわかっているみたいですが……このあたりの地理に詳しくない俺と斎宮さんは……多分行先をわかってません。


まあ斎宮さんはとくに気にしていないみたいで。楽しそうに海織と話しています。俺?静かに外見ています。はい。変に話に入ると。突然取り調べが始まる可能性があるので。危険は事前に回避です。これ大切。


「沙夜ちゃんは見たいところあるかしら?」

「えっと、なにがあるかわからないのと……どこ行くかわかってないです」

「あらー。海織お願い」

「そうだね。私はいつも行ってるけど、楓君と沙夜ちゃんわからないよね。ごめんごめん。なんか知ってる雰囲気でいたよ」


その後は海織がこの後行くところにあるお店などを教えてくれた。話を聞いていると……まあ大きなショッピングセンター?でいいのかな?そんな感じでした。


「甘いものは食べたいね」

「うんうん」

「ママもその意見賛成―」

「その後服も見たいかも」

「私はカバン見たいな―。ちょうどいいサイズのがないんだよー」

「ママは……お酒かなー」


俺が1人でどんなところだろうか。とか思っている間も3名様はとても楽しそうに話していました。そしてさらに少し車は進むとなかなかの広さのある駐車場に車は入りました。どうやら到着したみたいです。


車から降りると。確かに結構な大きさのショッピングモール?ショッピングセンターでした。っか車多いな。すでに駐車場も結構埋まっている。


俺がキョロキョロと周りを見ていると。


「楓君?」

「あっ。ごめん。ちょっといろいろ見てた」

「ほら、行くよ。あっ。迷子にならないように手でも繋ごうかな?」

「大丈夫です。はい。って、もうすでに前に居るお2人さんがニヤニヤしてますよ?海織」

「まあまあ。楓君も初めてだからね。さあ。行こう」

「……はい」


手を掴まれた俺。まあ大人しく引っ張られていきます。


あと、俺と海織の前にいた斎宮さん海織ママさん。ニヤニヤこっち見てます。ヤバイ。慣れたらだめな気がするけど。これだけの頻度で海織に絡まれていると――慣れそう……うん。慣れってホント怖い。


「楓くん。海織ちゃんとのイチャイチャはいっぱい写真撮っておくからね?」

「大丈夫です。はい。恥ずかしいからやめてください。そして、今までに撮影した写真も出来れば削除依頼を――」

「海織ちゃんに怒られるよ?」

「ははは……」

「欲しかったら言ってね?いつでも送るから」

「大丈夫です。できれば削除依頼です」


駐車場から店内へ。中はなかなかの広さ。最近のショッピングセンターは、ホントデカいところはデカい。1日ぶらぶらできそう。って俺はなぜか連れてこられた。という感じなので。特にどこかを見たいとかもないのだが……。


このあと30分くらいすると俺はめっちゃ忙しくなっていました。


「楓くんちょっと荷物お願い。持っててー」

「はい」


斎宮さんから紙袋を渡される。そしてそれから少しすると――。


「彼氏君。ちょっと重たいけど、この袋持っててくれるかな?」

「はい。大丈夫……って重い」


何だろう3姉妹が楽しく買い物しているのかな?そして、俺はどんどん荷物が増えているのですが……。


「楓君楓君」

「うん?海織も何か荷物持とうか?」

「楓君。今でも結構持ってるけど……」


さすがに両手に荷物持った状態だったので海織に心配?されたりもした。まあ斎宮さんの渡してくる荷物は軽いものが多いのですが……海織ママさんのなかなかの重さがあるので……。


「確かに……結構持ってるか」

「1回車に置きに行こうよ。ママー。車の鍵貸してー」


海織そんなことを言いながらとことこと店内へ。そしてすぐに出てきた。


「はい、OK。じゃ楓君行こう」

「あ、うん」

「1つ持とうか?」

「大丈夫。海織も自分の持ってるし」

「そう?無理しないようにね?」

「はい」

「ママはなんかまだ買いそうだったから」

「マジっすか……」


海織と話しながら一度車へ戻った。


「ふー。重たかった。海織のママさん何買ったのこれ?」

「多分お酒かなー。おつまみかな?パパが居ないから。止める人いないからね」

「パパさんいつ帰って来るんだろう」

「あっ、楓君パパに挨拶したかったのかな?」


海織に聞かれて――うん。ちょっとまだ時間が欲しいかも。うん。


「まだ……うん。もう少し時間を」

「今日帰って来るけどね」

「え!?」

「うそー!」

「……海織。最近このパターン多いよね?」

「楓君いい反応してくれるからね。ついしたくなるんだよー」


今日も元気な海織に振り回されています。荷物を置いた後、店内に戻るとまた斎宮さんと海織ママさん荷物持ってました。どんだけ買うんだろう――。


「あっ来た来た。海織ちゃん。こっちこっち。これ海織ちゃんのママに買ってもらっちゃった。誕生日プレゼントだって」

「えー。ママ私の時にこんなプレゼントあった?」

「あらー。無かったかしら?」

「ないからー」

「沙夜ちゃんかわいいからついつい甘やかしちゃうわー。沙夜ちゃんもうちの子にならないかしら」

「海織ちゃんのところなら私住みたいかも」


なんかすごい話してるような気がしますが……ん。気にしたらダメかな。それからもぶらぶら歩いていると。


「沙夜ちゃんそろそろお腹空かない?」

「あっ。確かに。お昼どうしようか?」

「いいパスタのお店あるよ?」

「ホント?」

「ママも良いよね?」

「いいわよー」

「楓君もパスタでいい?」

「はい。大丈夫です」


それから海織の案内で店内にあったパスタ屋に。しばしの休憩となりました。


昼ご飯を食べてからも3名様大変活発に行動されていました。次から次へと店を見ていく。これ万歩計あったらかなりの歩数になるんじゃないかな?とか思いながら俺午後も荷物持ちしています。まあ俺のここに居る役目ってこれくらいしかないので。


結局途中カフェで休憩やらがあったが。外が暗くなるまで3名様は買い物を楽しんでいました。みんな体力がすごい。俺は、本当に荷物持ちの1日でした。


帰りの車では、海織と斎宮さんが仲良くすでに寝て居ます。そして行きは後ろに居た俺が助手席に居るため。海織のママさんと2人です。というか距離が近くなりました。なので先ほどからずっと話しています。


「あらー、じゃ結構彼氏君ところに海織居るのねー」

「あ、はい。結構最近は、前は……遅い講義の時に、って感じだったんですけど……」

「まあまあ、楽しんでるわねー。楓君」

「はい」

「海織の事お願いね」

「あ、はい。大丈夫です」

「海織ホントいい子昔から見つけて」

「うん?昔から……?まだ一応3年くらいですが」

「あらあらー。3年もかなり前よー」

「そうですか?」

「3年あったらいろいろできるわよ?」

「……確かに」


後ろの2人は……多分寝て居ると信じたいが。静かだから――寝てるはず。うん。先ほどから海織のママさんにいろいろ聞かれている俺でした。


「そういえば彼氏君は料理できるのよね?」

「えっ、まあ、その。普通に?っていうのか。それなりには」

「海織がいつも言ってたのよー。楓君のご飯美味しいよー。って」

「ははは……それは――よかった。かな」

「海織も頑張りなさい。って言ってるんだけどね」

「いえいえ。海織もご飯作ってくれますが。とても美味しいですし。いろいろ作れるので俺よりかなりすごいかと……はい」

「あらー、いつの間に。あの子ったら……あっ。そういえば」

「はい?」

「彼氏君彼氏君。いつから海織の事をちゃんと海織。って呼ぶようになったのかしら?そこ詳しく詳しく」

「……ははは……」

「ほらほらー。恥ずかしくないでしょ?どういう流れで?ねえねえ」


――しばらく……大変でした。海織ママさんホント最強。ってこのママさんだから海織か……うん。なんかすごく納得した。


結局後ろの2人は本当に熟睡だったらしく。家に着いてやっと起きました。ちゃっかりママさんが着いてすぐに2人の寝顔の写真を撮ったりしていました。はい。この親子……ホント仲いいな。


その後は俺、家の中に荷物を運ぶ。うん。これ俺の仕事。って結構な数の紙袋……3人も女の子が居ると大変—―うん?よく見ると。お酒が多くないかな?おつまみの袋も……海織のママさん?そういえば。重たい袋多かったですよね?今もですが。どれだけ買ったんですか?これホントにかなりの量。


とりあえず、海織に報告しとけばいいだろうか。とか思っている俺でした。 

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