case10

 胸を押さえながら辺りを見渡しても男性客はいないので、私は再びトンネルのほうへと顔を向けたんですが・・信じられない光景が目に入ってきたんです。


 「あ・ああ・・お・おい、冗談だろ・・」


女性客が倒れてるすぐ傍に立ってたんですよ・・誰が立ってたて?その生きたまま燃やされて死んだ女の幽霊がですよ・・私は腰から下がポーンと抜けたように崩れてしまい、その場に尻から地面に崩れおちてしまいました。髪はぐちゃぐちゃで顔から胸元まではボヤけていて、白ぽい服が微かにわかる程度であとは黒焦げのような感じでしたね。しかし、本当の恐怖はこの後に訪れたんです。


 


 

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