(二)‐3

 ある日、いずみが部活を終えて下校するために校門にたどり着いた。いつもであれば生徒会長が校門に寄りかかり、本を読みながら待っていることが多いのだが、この日はいなかった。

 もちろん、それまでにも生徒会長が待っていない日はあった。そういう日は、いずみは以前と同じように一人で下校していた。

 ただ、いつもであれば、メールやチャットで「先に帰っていて」とか「先に帰るね」と連絡をくれるのだが、今日は連絡がなかった。だからいずみは校門で少し待つことにした。


(続く)

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