魔法少女いずみ

筑紫榛名@5/19文フリ東京【あ-20】

(一)

 宮原いずみは、陸上部の朝練に出ていた。朝練を終える前に一〇〇メートル走を走った。タイムは自己ベストを一秒以上下回っていた。

 タイムを計測していた先輩からも「いまいち調子が出ないな」とも言われ、いずみはため息をついた。県大会入賞を目指し、毎日練習しているにもかかわらず、タイムが伸び悩んでいたのだ。

 部室で着替えた後、ぼんやりしながら教室に入ろうとすると、クラスメートたちがぞろぞろと廊下へ出てきた。挨拶を交わし合いながらいずみは級友の一人にどこへ行くのかと尋ねると、全校集会のために体育館へ行くという話であった。今日は月に一度の全校集会の日であったのだ。いずみはすぐに自分の席に鞄を置き、体育館へと向かった。


(続く)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る