下−53 臭気保管やら、すんげー街とか、漫遊とか、ピッチャーとか


さて、

今日も元気だ靴下臭い。靴は嗅ぐけど靴下の臭気はどうしても好めないタカシ。

「靴下は長持ちしないからね♪」


お宝になりえないのだろう。

なにせ最近

100年くらい前のクサイ靴嗅いでみたい、とか、コレクターみたいな事言い出すこともあった。どーせ誰かの言葉での影響でその場で言っただけだろうけど。と思ったイサム。


「100年も経てば、匂いは全部なくなっちゃってるだろう?」イサム

「でもないだそーで?。保管が良けりゃそれなりに、とか?」タカシ

いや、そしたら靴自体が腐ってるんじゃね?


「ひと嗅ぎできたら満足だからいーです」タカシ


こういう奴等って、、、、皆こうなの?


で、保管がどーたらこーたら言って、なにげに詳しいので

「いつの間にそんなに詳しくなったのだ?」イサム

「はっはっは!男子3日もあれば刮目して待ち給え!ですよ?」

タカシが更におかしな方向に刮目するくらいに??


で、タカシの部屋にひっぱってかれたイサム。目にしたものは、、


様々な保管箱に入れてある、様々な履物。

靴は勿論、下駄、草履、ブーツ、中敷き。


「お、おまえ?」

「いや、これらはゲロマズです。保管箱をいろいろ試すために使っているだけです。」タカシ

「いや、、どっから仕入れてきたのかなー?」

「え?ドマンや新生(アラタ)にお願いして、、、」


いつの間にか自立してるなぁ、、そっち、で。


「くさやの干物とかじゃ、だめなの?」

「あーいったものとは臭いの質が違うのですよ!偉い人にはそれがわからんのです!」

なんだろー


「・・おまえも、成長したなあ!!」

ポンポン、と肩を叩いて速攻でタカシの部屋を出た。

なんかこの後、物凄くわけわからんいみふめーなウンチクを延々とたれられそうなので。



食堂の隅に戻ると、メフィが気を利かしてすぐ茶と冷酒を持ってきてくれた。あぶったみりん干しの肴と共に。

「おう、ありがとう。・・で、おまえ、知ってたろ」

「え?ええ。タカシさんがいろいろ頑張っているのはホホエマシイですね!」メフィ

・・・・・・

「斜め上の方に頑張っているのを生温たかく見まもっていたんだろ?」

「あっはっはっは!いつの時代でも若者の頑張る姿は、大人には眩しいのですよ!」

こいつ、、、


「それより、この国も、同盟の各国も、かなり社会が安定してきてるようですね。」メフィ

ほう、なんか振りはじめたな?なんだろう?


「ほう、いいことだな、俺も真性ヒキニートになれる日も近いか?」イサム

「それはどーだかわかりませんが、いろいろ各地が”発展”しているみたいですね?」

うん?

「どう”発展”しているの?」

・・・・・・・・・

「主様、各国には王都くらいしか行かないでしょ。最近は”領都”が面白いそーですよ?」

あー、そういえば、どっかで誰かが「すんげぇ街になっている。おもしろい」とか言ってたのを聞いたような憶えがあるようなないような、、


「ふーん、何処、とか知っている?」

ニマつくメフィ

にくたらしいっ!!


「近くでは、あの赤豚を継いだ次男の領都が全く変貌したとかしないとか?」

どっちなんですか?


「行ってみればいーんじゃなかろうでしょうかね?」

言葉が崩壊するほど?んじゃ行くしか無いかなー


「あ、主様を知らない場所にいくときは、”ふつー”の移動をしたほうがいいと思いますよ?」

「なぜに?」

「もしその土地に悪党とかいたら、なり潜めちゃうでしょ?」

なるほそなるへそなるまっちょ、、、


「おしわかった、行くぞメフィ!」

「・・・私も、ですか?」

「いーだしっぺはおまえだぞー?一回くらい付き合え」

まー、しょーがないですねー

としぶしぶを気取ったメフィだが、見えない尻尾がぶんぶん振られているのがよくわかるぞ?



メフィが用意した乗り物。

魔国の子供ドラゴン。人形態でも子供。

「大きくないから怖がられないですよ?」

却下だ馬鹿野郎、、転移のほうがよほどましだわ。冒険者がわらわら寄ってくるだろうが!!討伐しに!


「そーくるとおもって、次も用意しております」メフィ

だったら出すなよドラゴン、、


「お次に紹介するのは、

「まった!おまえ、一体何処からそーゆーの、というか、なんか斜め上になりつつないか?」

「いやですね?主様の元の世界の”普通”って、こーでしょう?しっかり調べましたから!」

いや、、そうだっけ?どんなだったっけ?

そういえば、店とか買い物に行っても、店員とかなんか会話が食い違うのがデフォだったよーな?

いつの間にか全く関係無いもの買っていたとかよくあったよーな?


「あー、まー、そうかもしれないけど、、それは、いらない方だから。こっちの世界をダメにしないでほしいのですけどね?」

「それは残念でした、、」

・・・・・・・・・やる気だったのか? あ、あの尻尾ってそーいう意味?


こいつを野に放ったら不味いんじゃないか?

「うーん、よく考えたんだけど、、やっぱ俺一人で行ってみるわ、、、」

「残念ですねぇ、、折角初めて主様と一緒に旅ができると思ったのに」


ゼッテーウソ!!この諦めの良さ!!完全に俺はこいつの手のひらの上っつ!!!!

ほら!この無表情を装った顔!耳の付近の筋肉がほんの僅かにひくひくいっている!!!


「うらから馬借りていくわー、」俺

「馬人だとあとが楽ですよ?」

「・・・・そうかな?試しにそうしてみよう」

と、

俺はそのまま裏に行って、荷馬車を扱っているデカイ納屋に入った。


馬人が御者やると馬がよく言うことをきくのだ。なので全員馬人。

魔人のうま系もいるし、獣人のうま系もいる。みなうまが合うのだ。(言うと思ったろ?言うよなーそりゃw)

貸出用にふつーの馬もそこそこ居る。


でも今回は馬人をお借りしたい!

で、馬に変態したときを見て、かっこいいのにしてもらった。黒馬で、輓馬っぽくでかく怖いやつ。人間形態だとやせ細った若い子なんだけどね?ギャップ萌えとかする奴って、こういうギャップもいいのかな?


「おまえ、名前は?」

訊く前からなんとなくそーぞーついたけど、、

「バンです」

そーですか、、、

「ちなみに、訊くけど、、野球って、知ってる?」

「や、きゆー?、、・・・とおいとおいいつか、、どっか彼方で聞いたことあるよう無いような、、、なんかとても懐かしい、、、あ!プレートから足を離してはいけないんだ!!ボーク!!!あああああっつ!!!!」

おう!悪かったな、、、なんか、古傷を、、、

いえ、だいじょーぶです


安心してバンに乗せてもらうことにした。

この程度のほうがわかる分だけまだ納得だよな?


で、鞍付けると、人間形態に戻った後、その鞍どーするの?ってなるんで、「ストレージにしまっとけばいーじゃん?」と言ったが、

「え?いらないんじゃ?僕のたてがみにしっかり掴まってればだいじょぶですよ?」バン

なので輓馬形態になってもらって乗ってみた。


ほう、、乗せ方がうまいんだな?

「んじゃ、走ってみて」

疾駆けでもだいじょぶ。

「んじゃ、全速で」

バンは一瞬躊躇したが走り始めた

うっつ、、、地上で音速とかなりそーで怖いんですけど、、、つか、たてがみ痛くネーの?こんな引っ張られて、、、

や、、こいつ、興奮している?

何?馬って速度とかに興奮するのかな?


「もすこしで音速の

どっかーん!!!


なんか障害物があったよーですね?




「うん、気持ちはよくわかる。でも、地上で音速は危険すぎるからな?」

「はい、、わかりました、、、」

ほぼ木っ端微塵になったバンをその場で再生回復したら素直になった?


あ、音速ってーば、タカシとか翔太とかが剣先音速越えさせて、その衝撃派を魔法で前面にぶん投げて「ソニックびぃーむ!」とか似非必殺技とかって、遊んでたなー。森を再生させるのは俺なんだけどなー、、弟子の尻拭いは師匠の役目、とかメフィに言われて。



そんなこんなで、

一応、幾つかの「すっげぇ!」級の領都を周ってみることにした。


「俺達の旅は、ココから始まる!!!」




打ち切りじゃないっす?

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