第20話 元ゆー、新勇者パーティーをどうにか作ってみたがーー、、、
ブーツ販売は初日から盛況になった。
いろいろ特殊なこの宿のことだ、またなんかいろいろすごいんじゃないか?
という勝手な期待を込めてwktkで店に来る様子。
特に「目立たない可愛さ」という、安全性と両立しためったにないものだというのが、女子(殆どが魔法使い)に受けたっぽい。
通常、かわいい=目立つ色、キラキラ系、などに行きやすいのだ。
なので、革を工夫して可愛くした、などのものは今までなかったのではなかろうか。
(キラキラは目立つので危険)
オーダーメイド第一号は、銀翼の魔法使いだった。
「村民が第一号にならないで誰がなるというのよ!!」
だそうだ。
ありがたやありがたや♪、、でも下取りしたのをタカシが持ってるのを発見される可能性高くなる?
部屋から絶対に出すなと、いや、部屋から出したら燃える魔法でもかけときゃいいか、、w
ドマンがさらりと、「古い靴は大銅貨1枚でしたどりできますが?」と。
当然客は古い臭いのはもう使わないので、下取りに。
「下取りって、どうするんですか?」
「年季の入った革などが使えたりするんですよ」とごまかす。
さすがメフィストの手下だ!!
(主様の手下だからでしょう)
(なにおう?!)
下取り第一号は
「ゲロマズでした、、」タカシ
「うーん、、」
いつものように、朝食後に閑散とした食堂の隅で茶をすすりながら悩む俺。
「主様、どうされました?あのくさいフェチ勇者、略して臭者(しゅうしゃ)のことですか?」
すっげー近寄りたくない略名だなー、一般人だったら臭人でしゅうじんか?あ、くさびととかかっこよさげ、音だけはなw
「まぁ、、そうだ。どこのパーティにくっつけたらいいかなー、ってな。あれじゃ勇者スキル隠すことなんぞむりだろ?すぐばれちゃうよなぁ、」
「銀翼ならバレても黙っててくれるんじゃないですかね?」
「そうだよなぁ、それしかないよなぁ、、でもタカシのレベルが銀翼の足引っ張るだろう?」
「・・・・・ですね。阿呆っぷりが致命傷にならなきゃいいんですが、、」
「それなんだよなぁ、、」
・・・・・
「まぁ、主様と二人でやってって、少しずつ教えていけば、、」
「おまえ、タカシと二人でパーティ組みたい?」
「いやですよ?絶対に。」
おまえ・・・・・
「かといって、魔人と組ませるのはなぁ、、バレたら、、、あ、、れ?
魔人が冒険者ってバレたら、なんかまずいことあるかな?」
「私は魔人側なのでわかりませんが、感情的な何か要因がなければ、獣人と変わらない位置づけじゃないでしょうかね?ギルダーに聞いてみれば?もうこの際だからぶっちゃけて、、」
「大丈夫かね?」
「だめだったら魔界に行くか、他の国に行くか、いくらでも手はあるし、もし攻めて来たら、、それこそひと族あいてなんぞ、ひとひねりでしょう?主様は。」
・・・・・
「おまえ、金魚すくいって、知っているか?」
「ええ、勉強しました。極薄紙貼った針金のものを使ってちっさな魚を救う遊びでしょう?」
「別に危機におちいっていないから救わないで、掬うんだけどな。で、その紙、破らないようにしてやるのって難しいだろう?」
「まぁそうらしいですね。・・・ああ!、人類相手に滅亡させないように戦うのが難しい、と!!!」
「ぴんぽーん。まじで国の全軍で来られたら、楽しくって我を忘れちゃうぜ?」
「・・・あんた魔王様ですか?」
「・・・・・こっちがわの魔王、とか、なんか、そんななのかな?」
一応出番待ち場所が天界所属らしかったんで、神の眷属、人類を滅亡させる、とか、、笑えねーよねー、実際なったら大笑いするだろうけど
結局、俺とタカシで銀翼に混ぜてもらうのがいんじゃないかな?、で落ち着いた。
そのあと
「銀翼って、あのブーツの人がいるとこですよね?」タカシ
「あーそうだが?惚れたのか?」
「いや、、なんか顔見ると臭いを思い出しそうで、、臭いの記憶消去の邪魔に、、、」
「はっはっは!大丈夫!そういうときは”上塗り”だ!!お前、恥の上塗りよくやるだろう?それと一緒さっ!!♪、 ギルドのおねいさんの靴の匂いでもかぎまくれ!そのうち、特上じゃなくとも、上物くらいには巡り合えるだろうよ、毎日ブーツの客きてるんだから」
「いや、イサムさんも言ったが通り、ブーツは可能性低いんじゃないっすかね?」
「まぁ、ほかも当たってみるけど、前に言ったとおり、そう幾つも持ってもどうしようもないぞ?」
「まぁ、、そうですけどーー」
「気持ちはわかるがな、、(変態の気持ちはわからんが、欲しいものを幾つか持ちたいという欲は、わかる)」
「さすが同志っすね!」
決して!同志なんかじゃないけどな、絶対に。
「いーから銀翼にまじらせてもらうからな!」
ちなみに魔人冒険者のことが気になったのでギルマスに訊きに行った。
「あ?いるよ?何人も。奴ら素質あるから、真面目なやつならありがたいよ。何?知り合いがいるの?いい子?なら呼んできてよ!」
そうですか。
俺がめんどくせーから、手下の魔人を登録させてタカシと一緒に森とかダンジョンに行かせりゃいいかな?とも思ったが、
なんかろくでもないことして余計にめんどくせー事になりそうなんで、やっぱ最初は俺がタカシを見ることにした。
で、ついでに、手下の魔人も二人ほどいろいろ慣れさせるためにタカシと一緒に登録させた。ウチではなく、よそから来たってことにして。極力ネガティブになりそうな情報を作らない。
「「主様、登録章貰ってきました!」」手下魔人冒険者1号
「おう、ご苦労。どうだった?めんどくさかった?」俺
「いえー、なんか水晶に手を当てて私らのいろいろ見るってことだったんすけど、」1号
「うん、割れちゃったなw」2号
「です。なので、手書きでわかるスキルとか、てきとーに紙に書いて渡しただけで済みました。」1号
「ふーん、魔人ってことでなんかあった?」
「?特に、、何も?」1号
「ああ、なかったなー。スキル欄に溝浚いとか草むしりとかふつースキルだけ書いたからかなぁ、、」
・・・・・
「なあ、聞いていい?スキルってなんだと思う?」
「「得意なこと!」」
・・・・・
(おい、メフィスト?)
(主様、魔国にはスキルという概念がありません。彼らは日頃冒険者たちの話を耳にするので、そこから見当をつけたのでしょう)
(ほんとうかー?)
「お前ら、魔王様のスキルって知っている?」イサム
「「お酒飲むこと!!」」
「魔王様、宴会で酒樽ごと飲んで、俺のスキルは誰にも負けねぇ!とか言ってた。」2号
・・・・
(疑ってわるかったよメフィ、、、)
(・・・いや、別に、、、今度行ったらちゃんと教育しておきます、、)
こいつ、魔王んとこでどういう立場なんだろう?
で、
一応1号2号の程度を知りたいんで、訓練場に。
「んじゃ、おまえらここを10周してみて、できるだけ早く。はじめ!」
びっしゅーーーーん!!ごーる!!
・・・おう、、、やるじゃないか、、
ブートキャンプ仕様のコースは、俺が一回走ってみせた。
「んじゃやってみて、5周でいいや」
バキッ、どこん!、どて、ぐしゃ、、どぼん、、ひゅーんどっしーん!!・・
「だめだめじゃねーか、、
なぜ?」
一緒に見ていたメフィストも首を傾げる。
おまえいっかいやってみ?ってメフィストにも走らせる。
バキッ、どこん!、どて、ぐしゃ、、どぼん、、ひゅーんどっしーん!!・・
・・・・・・
「何?魔人って、こーゆーの苦手なの?」
「「「・・・・・・・」」」
まーいーや、次行こう、
剣
カンカン、コンコン、ガシっ!ひゅん!ガン!・・
「まぁ、剣は普通に使えるみたいな、よかったー」
魔法
どっこーんん!
はいOK!!
「で、バリアとか回復とかできる?」
そのバリアは俺の本気の半分くらいの攻撃を少し耐えたので、大したもんだ。
回復は、小さい傷の回復とか「やたことない、魔人はその程度つばつけて終わり」だそうだ。ひとだと、1−2針縫うくらいだけどなー。まぁ俺は自分で切って自分で直したからいいけど、、
「複雑骨折くらいがいい、」とか言ってたが、それは俺的にもモルになるのは痛すぎなんで、普通の骨折にして治させた。まぁ、いんじゃね?くらいかな。
支援魔法は、、タカシをモルに。
「おおおおお!!すっげーー!!何?俺様勇者だぜえええ!!って感じ!!」
まんまじゃん、
ひゅん!どっっごおおおん!!ずがあああん!!
んー、ゴジ*が爆走していった感じの破壊跡、、、
「メフィ、この支援魔法、一般の冒険者にかけたら破裂とかしない?」
「どうでしょう?ひ弱なゴミみたいのは魔国にいないんで、、」
事実かもしれんけど失礼極まりないなぁ、、、
「んじゃー、1号2号、おまえら支援魔法だけは人間相手につかちゃだめな?」
「「らじゃー!!」」
で、装備させ、明日から森で狩り、慣れたらその後ダンジョンに潜ってみることにした。
ちなみに1号の名は@*〜|、2号は\\!&%。聞き取れないんで、「人間名」として、マッシムとカッシムにしといた。
ほんとは頭を「タ」と「カ」にしたかったんだが、あざとすぎると言われそうなんで避けたw誰に?
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