08 ③ 逃げる女視点
闇のなかで。
声。
「俺たちが求めるのは、そのガラス固化体だけだ。女に興味はない」
いやに、迫力のある声だった。
「官邸の意向ってやつかしら?」
自分が、答える。おそらく、警察の二人は、もう使い物にならない。迫のある声だったから、もう、ころされたかもしれない。
「大臣の意向だ。勘違いするな。殺すだけなら簡単だった」
「あの女性大臣ね。でも無理でしょ。国の力じゃ、このガラス固化体は護りきれない。弾頭になるぐらいだったら、国外に捨てるほうがましよ」
無言。
やはり、ガラス固化体は兵器に改造されるのだろう。
「これは、わたしの恋人が、国外の然るべき所に廃棄します。国内にあってはいけない代物なの」
銃声。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます