第40話「やらにゃならない『Gセブン』なんだよお!このやろおお!」
田所の前で正座をさせられているぼったくりバーの店員とあとから出てきたサングラスの黒服。おねえさんはどこかに消えたようだ。
「で。この店は『肉球会』がバックについてるって?その〇〇さんって誰?今すぐ呼んでもらえる?」
「い、いえ…」
正座しながら歯切れの悪い二人の前で『むちうち』がいつでも繰り出せるように自らを『液体』とイメージしているように体の力を抜き、両手をブランブランさせる田所。それをみて恐ろしい…。と思う飯塚。カメラは回っている。
「いいから『ハンチョウ』を呼べっつってんだろ?もう一発いっとくか?」
そうだそうだ!『ハンチョウ』を呼べえ!と思う飯塚。
「すいませんでした!勘弁してください!」
「すいませんじゃねえんだよ。『肉球会』はくずの集まりだ。あそこはくずどもの集まりだ。だがなあ!そんなくずの集まりだろうが、こんなアコギなバイをやるようなくずじゃねえんだよ!今更『ノーカン』には出来んぞ!『肉球会』にそんなくず以下のくずがいるって知ったら俺がそいつをぶっ殺してやらにゃならねえんだよ!やらにゃならねえんだよ!」
『やらにゃならねえんだよ』かあ、『やらにゃあー』だったらなあ、猫好きなんでしょ?と思う飯塚。それはちょっとこじつけすぎかあ。と思う飯塚。
「やらにゃならない『Gセブン』なんだよお!このやろおお!」
え?と思う飯塚。ポカーンとする飯塚。スマホでグーグル先生に確認してみる飯塚。巨大ロボットのテーマが表示されるスマホを見て唖然とする飯塚。神内さん、あなたの守備範囲はどれだけ広いんですか…。と思う飯塚。そして店内にある『モップ』を見つけそれを簡単にへし折る田所。あ、やりますか、準備大事ですよね。と思う飯塚。
「『歌って』もらうまで帰れんぞ。帰れま『てん』やぞ。どうする?お前ら」
た、田所さん…。と思う飯塚。そしてとうとう口を割る下っ端の方の店員。
「すいません…、実は…、自分は下っ端でして…。自分の上は分かりませんが連絡は『間宮』って人ととってます…」
それを聞き、サングラスの黒服が慌てて言う。
「すいません。自分も…同じです…」
「ん?『間宮』?どっかで聞いたな…」
田所さん!あの人ですよ!と思う飯塚。と同時にああ…、やっぱりあの男が一枚かんでいるんだ。と思う飯塚。カメラを回したまま、飯塚は田所に間宮という名前は『藻府藻府』の現特攻隊長でとさっき新藤から聞いた説明をする。
「そうか…。あの野郎が…」
どうやら『肉球会』の目を掻い潜り急速に『悪党』がこの街で悪さをしている現実を知る飯塚。それにしても京山のいた『藻府藻府』は『肉球会』同様、筋の通った男たちが集まる走り屋のはずなのに…。一体何が起こっているのだ。と思う飯塚。
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