大切な人にそばにいて欲しい、ただそれたけの物語。

 病により命を失いコンピュータとして復活した姉と、そのコンピュータを途方もない努力によって開発した妹。

 再開した2人の間で交わされる極々日常な会話。

 1番大切な人とは、いつものように自然でいたい。

 それは世界で一番優しい欲望で、それを満たすことは途方もない程難しい。

 この物語から生まれる感情を定義する言葉を、俺は未だ知らない。