第2話 私の話

まず、私の生まれから。


私は、ルーベニアという国のド田舎の山の中にある村に生まれた。田舎と言うよりも秘境に近い気がする。

険しい谷、家よりデカい怪物のような熊、流星群のような春の雪崩などなど。今思い返してみたら秘境って言うより魔境……

そんな環境で育った私は身体全体の筋力と動体視力が普通の人より高くなってしまった。それと獲物を仕留める為に弓術とトラップ技術、体術、気配を消す技術まで得てしまった。


そして、私は17の時に王都へとやってきた。いわゆる出稼ぎと言うヤツです。家が辺境過ぎて職が無いので。

今日の夕食を決める感覚で家を決めたあと、大家さんにメイドの職を勧められて王城へと入った。


そして、普通に勤めていたんですよ。一年間ほど。(ここからしばらく愚痴です)毎日、手が荒れるまで洗濯物と皿洗いをして、上司の嫌味を聞いたり、ブタに牛糞付けたみたいなクソ貴族共の世話をして、毎日それに耐える日々!なんどあの肉塊(貴族)を殴ろうと思ったか!全部堪えた私は偉い。


そんなある日、転職雑誌を片手にマカロンをポリポリかじりながら休憩してたら……

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