第23話 炎の中の敵

そこに 崩れて来た石がエイルの上に落ちようとして

それをナーリンが庇い ドンと向こうに押す


「危な エルトニア姫様!」 


今度はナーリンの上にその石が


「ナーリン!」 エイルの悲鳴


さっと赤毛の男が 

「危ない!」と叫び ナーリンの腕を引っ張り

落ちて来た石から守る


そして 

赤毛の男はエイルとナーリンの二人を出口へと外に連れ出した


「あ有難うございます」


「ここまで来れば大丈夫」赤毛の男


「あ・・あの貴方?道ですれ違った」


その赤毛の男には見覚えがあった 

確かあの美貌のリュートの娘の連れだった男


「・・・道ですれ違っただけなのに よく覚えてるな」クスっと笑う


「可愛い綺麗な娘さん、いやエルトニア姫・・」赤毛の男


「えっ!」驚くエイルとナーリン


「申し訳ないな、俺はあんた達を攫うのが目的でね

 黒の王の想い人エルトニア姫」


「俺の名はランデイ お前たちを狩りに来た者さ

さあ 大人しくしないと」

そう言いかえた赤毛の男ランデイを 

敵と知るやエイルは素早く足を高々と上げ 

顎に一発!


「うっ!」顎を押さえるランデイ


「逃げるよナーリン!」ナーリンの手をつかみ逃げようとした所を

数人の目つきの悪い男達が取り囲む


「・・・」「エルトニア姫様」

エイルとナーリンは捕まった


「全く、とんでもない お転婆だ・・いて・・いいキックだ」

やれやれと顎を押さえつつ 言うランデイ


二人は 捕まり どこかに連れて行かれた

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