第10話 ナーリンの話

次は飛び蹴り

肘で 男の腹を思いきり突く

くるんと廻り 廻し蹴り 三人目を倒す

「このガキ!」 殴りかかてきた男をさっと避け

短く呪文を唱え 炎の魔法が男の頭に 髪が燃えさかる

「お 俺の髪が!!」ジャンプして 髪が燃える男を飛び越え 道に手をつき 

逆さに踵落とし 五人目


「くそ!覚えてろ!」男達は捨てセリフを投げつけ 逃げ出した


「・・たいした事ないな・・大丈夫?エイル ナーリン」

くるんと廻って エイル達に話しかける


「うん 平気 有難うアーシュ」エイルことエルトニア姫


「有難うございます さら・・いえ アーシュ様」ナーリン


「じゃあ 行こうか」笑ってアーシュは歩き出す


「エルトニア姫様 アーシュ様は とても明るくなられたと思いませんか?」


「・・そうだね 僕が覚えてるアーシュは 無表情で 無口で・・」


「大きくなられてからは 少し余裕も出来て 明るい表情もされてましたが

やはり 時折 子供時分のような 暗い無表情な御顔も・・

記憶をなくされたせいでしょう

本来は こんなに明るい方だったのですね・・」


「‥そういえば ナーリンは幾つなの? 

10年以上 魔法の水晶に閉じ込められてたって

聞いたけど・・?」


「女の歳は・・秘密です エルトニア様 

でもお二人より年上ですよ・・

実はアーシュ様の実の母君の事もよく知っております」


「えっ!」とエイル


「いつか 詳しく御話しますわね 可哀そうなあの御方の事を・・

リジャ様の事

アーシュ様の実の母君は 

私の義兄のセルトお兄様とも 縁があるんですよ ふふ」ナーリン


「・・うん わかった」エイル

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