『自分』を考える手助けのすゝめ

浮かぶ毬藻

ガム

歩いていてふと後ろに気配…



よくあることだろう?


振り返れば何もいない


普段の事




タバコか落ちている


何気ない日常


道路にへばりついたガム

   …ガム。



ガムは何故そこにへばりついているだろうか



落ちたから?

   それでも、へばりついたりはしないだろう?

ならば、踏まれたからか…

   靴についたっていいはず。



待ってるんだよ。

人が来るのを


バカなことを考える。


何かわからないけれど

それが物質として、あるかどうかもわからない


ただ

あの潰れたガムみたいなのが

いたとしよう

後ろで地面に無様にへばりついてるあのガムが

お金だけは持っている人間になりたい、ガムみたいな奴が

もしも私を殺そうとしていたら


何もそんな慌てる事じゃないさ

この世は元来、殺し殺される世界なんだ

それにただ殺すってわけでもない

寿命を買い取ろうとするんだ。


自然の世界の『生』の価値

生きる。その命の価値は

いかほどだろうか


それまで生きてきた年数か

経験か

はたまた

狩られるまでにかかった時間か


いろいろな考え方はもちろんあるだろうし

さまざまな意見を認めよう


ただ想像してほしいのは

今あなたが避けて通り過ぎたガムの事

もしあの得体のしれない生き物が君に


寿命を売ってくれという時


死を恐れて断る君に


別にすべてじゃなくていい

人間として生きてみたいんだ

君の寿命の半分

何なら10年間だけでもいい

100まで生きる君の10年だ

君はそれでも90まで生きられる


売ってもいいのでは?と揺れる君に提示する

お金持ちのガムが君に手渡す

君の命10年分の価値さ


人の命に価値なんてつけられない何より尊いものだなんていう人がいるのなら

今すぐその人は

全財産を投げ打って貧困に苦しむ人々を助けに行くべきだろう

応援くらいはするよ


もし私が誰かの10年を過ごせるとしても

恐らく1000円すら払わないと思うよ。


世の中の

どんな人も命に価値はつけたがらない


なぜか


人が売買の道具にならないために


商品にならないために


値段をつけられた動物はペットとしてショーケースに並ぶ。


それを恐れているんだよ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る