PV0だってよ

※これは公開時の話です。今はありがたいことにPV0では無いです。


私は昔から小説を書きたかった。


私の生涯学習は、物書きだ!と思うほど


気が向けば小説の書き方なるハウツー本を読み漁ってきた。




執筆活動は、非常にエネルギーを使う。


誰の言葉かはわからないけれど、まさしくその通りだと思う。


これまでに書き始めては、未完のまま、


ハウツー本を買って読んでは、これなら自分にも書けそうだと筆をとる。


10年間、この繰り返し。


しかし、いまだ完結させた小説はない。

(いやいや、今連載中の奴は完結させますよ、当然)





まあ、何が言いたいかというと、


苦心に苦心を重ね、寝る間も削ってそれなりな物語を初めて書き上げたわけだ。


これでいいかな? 読者になんて突っ込まれるのだろう、


そんな不安に駆られながらも推敲を重ね

(単に公開する勇気がなくて推敲中とごまかしてきただけな気もするが)


やっとこさ公開にこぎつけた。


しかも、毎日連載である。


面倒くさがりな自分にできるだろうか。




自分で決めた締め切りに追われ、最後はもうろうとする意識の中


公開ボタンを押したのは記憶に新しい。






翌朝、不安と興奮が入り混じる中、カクヨムにログインをした。


お知らせは、うん、来てない。


まあ、まあ。


ワークスペースから小説の情報を見る。



あれ、おかしいな。


下書きの時と表示が変わってないのだけれど(PV数0なら、当たり前だけれど)


まあ、まだ公開してから5時間くらいしか経っていないしね。





2日目、


今日こそは何か反応があるだろうか。


毎日更新だから一応新着欄に出るし、他の人の目に留まる確率も高いはずだよね。


はあ。


やっぱり、毎日更新と宣言したし、ログインしないわけにはいかない。


PV数0。



う~ん。






3日目、ログイン。


PV0。


あれ、私の作品ってそんなにダメかな。


自信を無くす。



ここにきて、星をもらっている私と似たテイストの作品を読んでみた。


他を分析することも重要な戦略だ。




面白いっ、


なんか、文章がいいんだよね。


引き込まれる設定とか上手だよね。




そして、自分の作品を読み直す。


あれ、あれ、普通に面白いじゃん。

(まあ、自分の好きな設定やキャラを詰め込んだからね)






4日目、ログイン。


もちろんPV数は0。


う~ん、


「内容うんぬんより、まずは読まれることが何より大切」って小説の指南本にも書いてあったけど、実際こうもPV数は伸びないのか。



現実はやはり、厳しいな。



通勤電車から降りて、とぼとぼ歩く。


帰路を急ぐ多くの人とすれ違った。




いや、ちょっと待てよ。


誰にも見られないってことは下手でもくそでも


好きに書けるよね!?


だって、他人の目を気にしなくていいんだもん。



はい、自信がなくていつまでも公開ボタンを押せない皆さんっ!

(実のところ私がそうでした)


投稿への敷居がめっちゃ低くなったやん、気が楽やん。


映画鑑賞の合間にお菓子をつまむ感覚で公開ボタンを押しましょう。




それに……、自分の作品は、いまだPV0でもそこそこよく書けたと思う

(はい、自画自賛)。




ということは、世の中にはPV0でもすんごい面白い作品が星の数ほどあるってことやん!!


早速、新着欄から、星なし、PV0の作品を探してみる。


おっ、意外と面白いじゃないの。





追伸、


小説を書いてみて、改めて思う。

物書きの先輩である皆々様は本当に偉大だ。

誰に褒められるわけでもなく、

人生の限られた時間を削って今日も誰かが新たな物語を生み出している。

そして、私はそんな物語たちに日々の色どりをもらっている。


わくわくします。


それでは、まだ見ぬ物語を求めてネットサーフィンを始めますか。

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