【漫画2巻発売中】追放領主の孤島開拓記~クラフトスキルでスローライフ~【1巻Unlimited配信中】
長尾隆生
第一章 孤島の新領主
領主、着任
第1話 計画通りに追放されよう!_
コミカライズ版から読みに来て下さった読者様、いらっしゃいませ。
よろしければ☆評価やブックマークをお願いいたします。(切実)
=============特 報===================
2023年7月14日にコミカライズ版第1巻と原作小説第3巻が同時発売となります。
コミック版にもオリジナルの話が挿絵付き特典として収録予定。
原作3巻のラストも、かなり盛り上がる展開となっておりますのでお楽しみに。
各種サイトや書店にて絶賛予約受付中です。
これからも続け刊行し続けるためにも、ぜひ予約、レビュー、Twitterなどでの購入報告などで応援よろしくお願いいたします。
===================================
「キエダ、まだ島影は見えてこない?」
「空の星から予測しましたが、あと半日ほどで到着する予定ですぞ」
「まだ半日もあるのか……はやく揺れない地面に下りたいよ……うえっぷ」
僕の名はレスト・カイエル。
半月ほど前までは、このエンハンスド王国の上級貴族であるダイン家の跡取りだった男だ。
「レスト。お前の跡継ぎとしての権利と、ダイン家の家名を剥奪する!!」
あの日、書斎に呼び出された僕は突然父にそう告げられた。
突然のことに僕は「ど、どうしてですか!」と詰め寄った。
だが、父は冷たい目を僕の方に向けると「お前のような出来損ないがこのダイン家を継げるわけがないと、私がそう判断したからだ」と答え、その視線は直ぐに手元の書類へ戻ってしまう。
だけど僕は知っていた。
その裏で、僕ではなく腹違いの弟であるバーグスを跡継ぎにしようと暗躍していた継母の策略を。
僕は父に背を向けると無言で書斎を出る。
廊下ですれ違う使用人たちの目には、さぞかし僕の姿は悲哀で満ちているように見えていたに違いない。
だけど、僕がそんな
「やったぞ!! これで僕は自由だ!!!」
僕は部屋の外に聞こえないようにしながら、喜びを爆発させたのである。
継母は僕を自らの力で次期当主の座から引きずり下ろしたつもりで居ただろうが、実は僕がそれを逆に利用していたのだ。
なぜなら僕はこのダイン家を継ぎたくなかったからだ。
上級貴族社会の慣習や儀礼。
様々なしがらみや義務。
そして上級貴族の権力を利用しようとする人々。
強大な権力が手に入るとはいっても、そのために課せられるあれやこれやに僕はもう辟易としていたのである。
「そもそも、僕なんかよりバーグスの方がよっぽど次期当主にふさわしいだろ」
いつも逃げ出したいと思っている僕と違って、弟は優秀だし、真面目だ。それに優しさだけじゃなく厳しさも持ち合わせている。
継母が裏で手を回さなくても、自然と周囲は僕より弟を次期当主へ推すようになっただろう。
「まぁ、おかげで僕は楽に自由を手に入れることが出来たわけだけどね」
ベッドに腰掛けながらこれからの予定を頭の中で組んでいく。
僕が今まで調べた限りだと、上級貴族家から追放された者は無下にはされない。
王都から遠く離れた地と適当な爵位を授けられ、一生普通に暮らすには問題ないだけの資金が与えられるという。
「これからは上級貴族の教育も受けなくて良いし、そこで自由にのんびり暮らすんだ」
僕には両親や弟にすら教えていないギフトがある。
それを知っているのはごく僅か。
僕が心から信用している人たちだけだ。
そのギフトと、資金さえあれば苦労することはないはずだ。
辺境だろうとなんだろうと、のんびり暮らしていけると信じていた。
だけどこの時の僕は継母のことを甘く見すぎていたのである。
あの女は僕をよほど嫌っていたのだろう。
ただ単に僕を辺境の地へ追放するだけでは足りなかったようだ。
数日後渡された辞令を見て、僕は思わず演技することも忘れ叫ぶこととなる。
「どうしてこうなった!!!」
その辞令で宣告されたのは、田舎の領地でののんびりした生活などではなく――
王国の広大な版図の北の端にある巨大な島でのサバイバル生活だったのである。
これは貴族家を
=* お礼とお願い *=
読了ありがとうございます。
コミカライズは書籍版ベース&漫画として読みやすいアレンジとなってますのでWeb版とは違う部分も多々あることをご了承下さいませ。
よろしければブックマークおよび★をいただけますと更新のモチベーションにつながります。
ぜひ、ぜひぽちっと星★を一つでも押して貰えませんでしょうか……m(_ _)m
よろしくお願いいたします。
もう一つおしらせ
カクヨムにて新作を投稿開始しました。
自分としては初めてのゲーム内転生ものとなっております。
こちらもよろしければブクマや★で応援よろしくお願いいたします。
鬱ゲーのモブ村人に転生した俺は【禁断の裏技】でハッピーエンドを目指します~モブだからレベルキャップなんてあるわけない!~
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます