未定

@___kei

第1話


昔からそれなりに友達はいた

愛想もいいし勉強も出来て、

運動は少し苦手だったが、周りに茶化されてケタケタ笑えるぐらい

家に帰れば妹と母と仲良くご飯を食べる


普通だ


何かが足りない、寂しい


そんな事を、ずっと考えてた




小学生の頃、付き合ってた人がいた

クラスの中の中心的で人気者

小学生のお付き合いなんてたかが知れてて

一緒に帰るぐらいだったが、とても毎日がキラキラしていたようだった


ほんとうに気がしていただけだった



その人は中学に上がると同時に少し変わった

目があっただけで照れていた君はもう居なかった


保育園から一緒だった幼馴染と浮気をしていた


幼馴染は全部知っていた

付き合ってる事、付き合う前からも全部



ああ、人間ってそんなもん



悲しくなかったと言うと嘘になるが、世界の終わりとまでは嘆かなかった

何処かで気づいていたから


幼馴染も、付き合っていたあの人も、クラスメイトも

きっと自分がいなくなっても何不自由なく生きていくんだろう

性格も価値観も何もかもが違う人間同士が

ずっと問題なく一緒に居るなんて難しい


それを何処かで分かってるのに気付かないふりをして、

あたかも相手を想っているふりをして、



所詮人生は生きづらい




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