砂漠

永遠の城

汚れたロウブに身を包み

砂嵐を歩ききる

ききりて辿り着いたのは

緑とオアシスではなくて

灼熱の太陽ではなく

夜の激しい寒さでもなく


ただの骸の城だった


誰もが夢見た砂の先

城があると信じ切る

その歩みを進めた心と

生きる死ぬのと戦って

道ばたの髑髏に祈りを込め

歩き続けて


目指したのは儚い夢

ただ一度望んで

ただ心に刻み

ただ一つの身体で

生き続けていたのに


その城は

嵐の中

佇む共鳴

人の夢と望みの殻

過去と未来の狭間


手を伸ばせば届きそうな場所

その為に歩いた、この足

その為に伸ばした、この腕


――永遠の

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