煙突

煙突えんとつの あなからえる 薄曇うすぐも


<解説>


 日曜日の朝だというのに、空は薄曇うすぐもりです。


 気持ちとしては楽なのですが、不安は多い。


 不安の消えるときなどあるのか、とも思いますが。


 二階の自室から見える煙突、わたしの田舎でもまきストーブの家は珍しくなりましたが、年代もののくすんだ赤茶色のレンガの穴からのぞく空は、異世界にでも通じているように感じてしまいます。


 あの別世界が、わたしに何かを語りかけているような気がするのです。

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