交響曲 第5番 「運命」 ベートーヴェン

<タイトル>


交響曲 第5番 ハ短調 作品67 「運命」


<作曲者>


ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン


<おすすめCD>


ロリン・マゼール(指揮)

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団


https://open.spotify.com/intl-ja/album/1nihAy6Xx8D4EBUh12cFBO?si=3vz1c6cISpCYVbweDI7nsQ


<解説>


 ベートーヴェンの「運命」です。


 もはや説明の必要もないでしょう。


 クラシック音楽の代名詞のような曲です。


 「じゃじゃじゃじゃーん!」ですね。


 「運命」というサブタイトルは、「運命はこのようにして扉を叩くのだ」と、ベートーヴェン先生がおっしゃったと、弟子のシントラーくんが証言したところからつけられましたが、のちにこれは捏造ねつぞうであったことがわかっています。


 先生をすごい人だとアピールしたかったのか。


 気持ちはわかりますが……


 シントラーくんのやらかしちゃったエピソードは、ほかにもけっこうあったりします。


 「もう飽きたよ」と思いながらかけても、「やっぱりいい曲だよなー」となってしまうのが、この曲のすごいところです。


 名曲とはおしなべてそういうものなのでしょう。


 いまだに「じゃじゃじゃじゃーん!」のフレーズは、別な音楽にアレンジされつづけていますしね。


 余談ですが、マーラーの交響曲第5番の第1楽章も「運命」のパロディですけれど、葬送行進曲になっていることに鑑み、ベートーヴェンに対する複雑な気持ちが、彼にはあったのではと推測されます。


 偉大な先生を乗り越えようともがいていたのか……


 いずれにしても、ロマンがありますね。


 CDはデビューしたばかりだったのちの巨匠である故ロリン・マゼールが、ベルリン・フィルを相手取った若さほとばしる凄演せいえんです。


 当時のマゼール先生も、伝統のオケになめられまいと、必死にもがいていたのかもしれません。


 そんな彼の気骨きこつが伝わってくるようです。


 単品では現在、手に入りにくいかもしれませんが、「アーリー・レコーディングス」という彼の廉価ボックスの中に収められています。


 どれも若きマゼールのすばらしい名演がひしめいていますので、もしよろしければ。

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