22缶目 手帳に
指先から灰になってはらはら飛んでいく私がまるで散っていく桜のようで案外風流で美しかったもんだからそういう日が来るのを心待ちにしてしまうのは仕方の無いことだし想定内のことだけれどそんな時に限って雨が降るのはやはり腹立たしいことなので雨の匂いを辿って雨雲のピッタリ後ろを着いて付いて憑いていくことにしたのよ。
そうしたら真っ青な月が私から離れなくなってしまってそれはそれでとても心地よいものだったから月に叢雲花に風の要領で北風を呼び寄せて皆で並んで湖を目指そうと思ったのだけれどいつの間にか夜になってしまったから灰になるのを諦めて眼球を鉄にして小脇に竹を携えて行きつけでも何でも無い喫茶店に逃げ込むことにしたのよ。
これが今日明日明後日の予定よ。
覚えておいて頂戴ね。
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