16缶目 空が青かったんだそうです。


空が青かった


鯨のアバラの夢


桃狩り始めました


玄武の骨は透明です


充電待ちの雪と破魔矢


竹に刻まれた百合の紋章


指と爪の間に詰まった蜜柑


辞書みたいな詩集の八十三頁


冠に似合う色に髪を染めてみて


少し大きいから指輪は抜け落ちる


光を目指す人の傍らに去年のお守り


プルーンから貰った鉄分が迸って火花


蒼いこともあるらしいけど空が青かった


そら、が、あおかった、んだ、そうです。



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