第9話~9

心療内科での診察では先生が私の話を聞き、残念ながら医療関係者の同性での痴漢行為というものは。。という事でその悪質性なる話をされました。内容はネット上誤解を与えるといけないので詳しくは書けないのですが、なるほど。。と思える部分もあり私も驚きました。こういった場合、その状況から逃げる。。なるべく「かかわらない。」「考えない。」と言った対処法もあるが、私の場合、「闘う。」と言う方が心の回復がきたいできるのだろうともおっしゃった。。

これは、私の今までの歴史からして、逃げることより、向かう方が良いと判断されたからかもしれません。

私もそれなりに色々と調べましたが、一部の女性が何故女性専用車両を避けるのか?は、同性からの痴漢行為の方がえげつないという事も知りました。

そう言う目に合った女性は女性専用車両には乗らないそうです。

とにかく「嫌な感触」が蘇ってしまった事でベッドで寝られない訳ですから、安定剤を貰い、又、私の通うクリニックには本院(入院患者がいる病院)が母体らしく、そこにクリニックの方の診察券を出せば時間外でも見てもらえることも知りました。(そもそも私にそういった緊急性が無い事。。薬が必要。。という事も無いと思ってらした先生が私に言い忘れていたと謝ってましたが。。)

先生は「どうして、紫ぐれさんは小さい頃からこう言う目にばかり合うのでしょうかね。。と嘆いてもおられました。。

午後は、血圧の事で内科も受診しました。。丁度、通っていた近隣の病院を前の職場近くの内科医に変えよう。。(戻そうという事)と思っていた訳で、遠いのですが、そこの方が信頼できる医師なのでそちらにも行きました。

血圧は元に戻っていました。なのでとりあえず今まで通りのお薬で様子を見ましょうということになりました。

この日の夜は薬を飲んで、ぐっすり眠れましたが、早朝起きて翌日仕事の私は薬のせいで朦朧として起きられず、勤めだして初めての遅刻をしました。

私が被害届を警察に出したいと電話で言った事で、事業所は少しざわついていました。


まず、上司が話があると言って私を呼び出した。。

わたしが違和感を覚えたのは、例えば、派遣社員がこのような加害をした場合、その会社から事業所に詫びが入るのだろうと思った。しかし、その看護師は派遣社員ではない。非常勤の看護師として会社が雇っている看護師なのです。。

自分の処の非常勤看護師が非常勤介護師に加害した。。という事は会社として被害を受けた私に何か一言あってから事情を聞く。。というのが筋なのだろうと思っていた。

ところがそんな事は一言も無く、事情を聞かれた。。

一通りの私の話を聞いた上司から出た言葉は、紫ぐれさんここで勤まりますか?だった。。認知症の利用者様だって触って来る。触られる事に関してそんなにつらいのなら仕事ができるのか?ときた。。

それにはこう答えた。。確かにオッパイと言って触ってきた利用者様は居た。。しかし、私はその時、仕事を放棄して早退等していない事。。利用者様という事で一つ私の心の中で区切りが付いている事。。しかし、一緒に働いている職員が。。となると、しかも勤務中にとなると、話が違ってくる。。触られた後も共に働かなければならない。あり得ない状況で触られたしかも同性から。。しかも局所を触られた訳です。冗談で済まされる事ではない。。と。。

すると、そもそも、紫ぐれさんはフラッシュバックしてPTSDと言っていたけれど、それって病名ですか?病気で心療内科に通ってるんですか!ときた。。


この時、私は高校の時の担任教師を思い出した。。

同じだって。。

贈る言葉は「あなたが卒業してくれて助かったわ。何かしでかすんじゃないかと思うと夜も眠れなかった。やっと安心して眠れるわ。」


この上司は私に既往歴があるのかないのか?既往歴があれば、それを申告せず入社したとして辞めさせられる。。そういうことなのだろうか?


卒業=退社、何かしでかすんじゃないか=警察に被害届を出す。そう置き換えれば、やめてくれれば安心して眠れるとでも言いたいのか?



そりゃそうだ。。「触られる方に問題があるよね」と言った上司なのだ。。


看護師と私。。一体どっちが加害者なの?



フラッシュバックやPTSDが病名なのかどうかはわかりません。

ただ、初めて心療内科に行ったのは父親の介護をしている時、その時の精神鑑定医でもある、特に私の問題の日本で唯一のスペシャリストでもある医師に病名はつかないとして言われた事です。

じゃぁフラッシュバックしたのはいつにフラシュバックしたのか?は私が子供の頃からの暴力、暴言、性虐待。。これらすべて親から受けたそれぞれの時にフラッシュバックしたわけで、当時私は病院には行っていない。。すなわち病名の付いていない時にフラッシュバックしているのですから、病名かどうか聞かれても私にも分かりません。。と答えた。。


心の中で思った。。

ペットは病院へ行く。。人間も病院へ行く。。

でも、私はあの時、野生動物と同じように病院へは行っていない。

特にあの5年間。地獄を味わいながら自分の傷に塩を塗りながら自分一人で苦しんでそして偶然のように助けてくれる言葉を与えてくれる人物に出会って、浮上して生き抜いてきたのだ。。頼りになっていたのは自然治癒力だけだった。


あの時病気で無かったとは思っていない。。けれど、

会社をやめなければならないような既往歴は私には無い。



この後、更なる本社の上司との話し合いになるだろうと言われた。


私の心の中である種の覚悟は出来た。。

しかし、その材料を条件闘争に持ち込むのはやめようと思った。

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