秘伝のタレ パリィーン事件
「ーー動けぬ……」
ミナトは【いつも通り】お昼過ぎに起床をした
だが何故か体が思うように動かない
ちょっとは動くのだが少し動かしただけで体中にビリッとした痛みが走る
「あっ!そういや昨日そ〜れハッスルハッスル!してたんだったわ〜
そりゃ動くのキツいハズだわ…」
ミナトはしょうがないっと前向きに考え服を着替えて宿を出る
☆★☆★
朝ご飯兼昼ご飯を食べに露店通りを歩く
するといつもは元気に挨拶してくるおっちゃんが憲兵に囲まれて屋台の前にいた
「ちゃ〜す!おっちゃんどしたん?」
「ああ坊主か。いやな、うちの店で出してる焼きそばあんだろ?あれに「不味い!俺に毒を盛ったな?慰謝料代わりに金はもらう!」っていちゃもんつけてきた客がいてな
暴れて金は盗まれ更にうちの秘伝のタレを割ってトンズラして行きやがった!」
おっちゃんの背後に炎が見える…ゴシゴシ、いや見間違いか?
「とりあえずその見た目の冒険者がいないかギルドに確認を取ります
後は出入口の検問にも注意させますので犯人がわかり次第また連絡します!」
憲兵はビシッ!と敬礼した後バタバタと解散する
「おっちゃんそいつの見た目俺にも教えてくんない?一応俺も冒険者やってるし、おっちゃんが大盛りをサービスより更に多くしてくれてる恩もあるし」
ミナトは柄にもない発言をする
「坊主……ありがとうよ…」
おっちゃんはミナトに感謝しながら犯人の見た目を話した
「んっ?それって…………あいつじゃね?」
☆★☆★☆★
「くっそ!むしゃくしゃする!あの後気がついたら金と武器は無くなってるしギルドには顔を出せねぇ!!!!それもこれもあいつのせいだ!!
あの屋台から金は盗ったからとりあえずどうにかなるが憲兵来るのがはええ
どうにか街から出ねえとな」
男は憲兵に見つからないように入り組んだ街の裏路地でブチ切れて壁を叩いている
街を出ようとウロウロしているが見つかるのも時間の問題だ
どんどん奥に進むと怪しげな家?らしき建物が立っていた
「とりあえずこの建物で少し休むか」
男がドアを開けて中に入ると
「誰だい君は?」
目の前に黒いローブを被った人が立っていた
男は懐に隠していたナイフを取り出し構える
「ここはお前の物かぁ〜?今から俺のもんにしてやるからよ!痛い目に合う前に金目の物出して出て行きな!」
男はナイフを振り脅す
「そうか。それならしょうがないな命が惜しいのでね
君にこの家を渡すよ。後、金目の物はこんな物しかないけどいいかな?」
そう言うと懐からお金の入ったバック、背中から大剣を男の前に置く
「おっ!中々金持ちじゃねぇか!お前わかってんな!この金に免じて命だけは助けてやる!さっさと出ろ!」
男がドンと床を踏むとローブの男はスタスタと出て行った
「うひゃひゃ〜これだけ金がありゃあ裏金渡してトンズラ出来そうだ!
丁度あのローブ野郎がご丁寧に武器まで置いて行きやがってから助かるわ!」
男はお金を懐に入れ置いてある剣を触る
「おっ?これも中々の剣じゃねえか?ローブ野郎様様〜!」
男は大剣を持ち上げ軽く素振りをする
何度か振った後、男は右手の異変に気付いた
「あれ?この剣…手から離れねぇ…なんなんだよこの剣!!おい!ローブ野郎!どうにかしやがれ!」
男は剣をぶんぶん振り回しながら家?の中を暴れ回る
「ふふっ。君はとてもいい器だよ。人間としては終わってるけどね」
ローブの男はそう呟きを残し去っていった
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