第14話- 蜘蛛

庭の赤い花が咲き誇るいま、ふと見ると小さな蜘蛛が天井に上っていく、煙草の煙を吹き掛けたらキュッとちじこまった。


"ああ、ごめんよ"


また登り始めるのを見ていたら、


"戻っておいで"


上の方から聞こえてきた。


きっともうお家に着いたかな、と見当たらなくなった蜘蛛を探した。


秋が迫る夕暮れ

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