吸血プリンセス
「ふ〜、今日は誰の生き血を吸おうかしら?」
レイラは吸血鬼のお姫様。
夜な夜なお城にはレイラに自主的に(笑)血を吸われたがってる男性たちで溢れかえっています。
レイラは突然変異であまり吸血しないでもいい体質の吸血鬼でした(食事で栄養も魔力も充分)。
幸運の女神が彼女をお気に入りのためか、レイラに血を吸われると操り状態や意識支配などの害はなく、吸われた者にラッキーな逆効果現象が起きた。
レイラの吸血によって、吸血対象者は出世をしたり病気が治癒したりするのだ。
毎日毎日、
「やれやれですわ」
お年頃のレイラ姫ははたと気づきました。
「とても不味い血ばかり。拷問ですわ。これはわたくしにとって何が得といえましょうか?」
生活力のない駄目パパとお嬢様育ちでどこか世間とズレてる「まあまあ」が口癖のママ。
二人は稼ぎ方が分からずに、レイラ姫に完全依存、頼りきりの生活。
好きでもない殿方の首元に抱きつき吸血するごとに「うぇぇ」と拒否反応を示すようになりました。
「もうっ! こんな生活ごめんこうむりたいの! ですわ」
レイラ姫はピンク色のコウモリに化けて吸血鬼城を飛び出し、夜空に消えていきました。
城に残されたレイラパパママと、男性たちは大騒ぎ。
「自分の運命、自分の進むべき道は自分で決めるのですわ」
吸血プリンセスレイラは吸血鬼の素性を隠し、たくましくも人間社会で生きることにします。
こうしてレイラの困難かつ自由な日々が始まりました。
それは時に厳しくも、レイラには初めてばかりの世界。
寂しかったり、辛い時もあるけれど、新しい出会いと楽しい暮らしの幕開けです。
おしまい♪
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