秘めたる熱を以て


「藍くんってさ」

 早く返せと言うのに、僕の忘れ物を持ったまま奴が笑う。

「そんな静かさを湛えた目しといて、ノートの端では随分過激派なんだね。すっごい、罵詈雑言ばりぞうごん

「……それが何」

 苛立ちながらも冷静に答える。そうだよ。この燃え盛る感情に触れるというなら、お前ごと焼き尽くすまでだ。



【お題:私の心は燃えている】

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