自己の救済
ファルフ
第1話出会い(表)
私、フロイント大尉は部署は違うものの旧知の仲であるレグレト中尉に誘われ下町に飲みに行くこととなった。私は上流階級の生まれであったり、人付き合いが苦手なこともあり下町に来ることはおろか飲みに行くことなどなかった。
しかし、この日は二人とも武勲をあげたこともあり、レグルトの行きつけという店に行くこととなった。
その店は尉官が行くには貧相な店であった。
「半年ぶりだなフロイント!しっかし、これでお前もこれで左官か〜。さすがエリート様は違うなぁ〜」
「あぁ、そうだな。しかし、お前はこんなところで飲んでるのか。金ならあるだろうに。
」
「お前は相変わらず角のある言葉を…」
また私は余計なことを言ってしまったらしい。
「むっ、言い過ぎたかすまないことをしたな」
「まあいいさ、ともに友人が少ないどうしだ。けどどうした今日に限って飲んでくれるだなんて。とりあえず入ろう。話はそれからだ。」
店内は
友人はお見通しらしい。俺は続ける。
「あぁ、お前の言うとおり俺は昇進する。それに当たって左官教育プログラム(?)とか言うのを受けることになった。それに当たって、ヴィンドリヒに行くことになる。忙しいお前とはしばらく会うこともなくなるだろう。」
「それだけじゃないだろう。焦らすなどお前らしくもない。友達ではないか。」
俺は怖かった、自分の言葉で唯一とも言っていいだろう友人を傷つけるのが。しかし、これから合うことも少なくなるだろうここしか無いと思った。
「それもそうだ。私はお前のことをほと「おっちゃんとりあえずエール二つ!」んど知ら…」
「ん?どうした?」
「いや…何でもない」
「ならいいけど…」
またはぐらかされてしまった…
このままレグルトのペースで飲み会は続き…
「…………」
「おいフロイント…。潰れたか…。おい行くぞ! はぁ………」
「…………!…」
「おいどこに行く!そっちじゃないぞ!」
私は見つけてしまった。ボロボロになった女の子を。その子はどこかこの友人に似ている気がして、ふと護りたくなった。
「お前…………。その子が気になるのか?
…………自分の立ち位置を分かっているのか!!いや、いつだって分かっていない!!いつもお前のしたことの後しま……。いやいい、好きにするがいい……それがお前の選択ならば」
私は彼女しか見ていなかった。小さい手は震え、冷え切っていた。目は曇り絶望しきっていた。私は気づいたら彼女を抱きしめていた。酔った勢いだったかも知れない、しかし僕は護らなければならない気がしたのだ。
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